4月 26, 2018 16:02 Asia/Tokyo

この1週間の主な経済関係の出来事です。                   

IMF国際通貨基金が、イラン経済に関する報告を発表しました。
国際市場で原油価格が値上がりしました。
トルコ経済大臣がテヘランを訪問しました。

IMF国際通貨基金

 

IMFは、最新の報告の中で、今年のイランの経済は、前の年に比べて3.8%成長すると予想しました。IMFの予測によれば、インフレ率は低下し、10.1%になるとされています。イランの2017年のインフレ率は、10.5%でした。

 

世界銀行は、昨年12月に発表した報告の中で、今年のイランの経済成長率は4%になるとしていました。世界銀行によれば、2017年のイランの成長率は3.6%でした。

 

IMFは、イランの単一為替レートの設定と厳しい金融政策が続けられれば、イランは安定した金融政策に向かうと語っています。

 

現在、イランは、経済成長に必要な構造を有しています。これは、地域において例外的な機会です。イランは、非常に豊かな石油・天然ガス資源を有しており、国家の経済の豊かな可能性を十分に活用できるよう、努力する必要があります。

外貨

 

これに関して重要な問題は、外貨に対する国の通貨価値を維持し、流動性比率のバランスを保つことです。それが輸出市場における国産品の競争力と国内の経済の強化というレールに乗れば、IMFが予想した目標を達成することができます。しかも、地域の市場が安定すれば、さらに高い成長を遂げることが可能でしょう。

石油

 

国際市場の石油価格が、この1か月、わずかに値上がりしました。アメリカのトランプ大統領は、ツイッターで、原油価格の上昇は望ましいことではないとし、OPEC石油輸出国機構が価格を操作していると非難しました。しかし、原油の価格を操作しているのは、OPECでしょうか。それとも、アメリカ自身なのでしょうか?

 

トランプ大統領は、先週金曜、原油価格を上昇させているとしてOPECを批判し、ツイッターに次のように投稿しました。

 

またOPECのようだ。満タンの海上の船など至るところに石油は記録的にあるのに、石油価格は人為的に非常に高くなっている。良くないことで受け入れられい」

 

 

トランプ大統領の見解とは異なり、多くのアナリストは、原油価格の上昇はアメリカ経済にとって、それほど損失にはならないと考えています。この数週間の原油価格上昇の理由を、より正確に見てみると、地政学的なリスクが、常に、それに影響を及ぼしていることが分かります。アメリカのシリア攻撃、トランプ大統領による核合意離脱の示唆、ロシアとの対立、ベネズエラの石油産業に対する制裁の行使、これらが、原油価格の上昇の要因となっています。

 

OPECのバーキンド事務局長は、トランプ大統領のツイッターに対し、このように語りました。

 

産油国24カ国は2016年12月に『協力宣言』を発効させ、2017年以来、誠実にこれを実施してきたが、これにより価格の下落に歯止めがかかっただけでなく、原油産業全体の崩壊を防ぐことができた

OPECのバーキンド事務局長

ロシアのノバク・エネルギー大臣は、先週金曜、OPECの加盟、非加盟国のエネルギー大臣との会合で、次のように語りました。

 

「ロシア政府は、2018年末まで減産合意を守る」

 

さまざまな状況や見解は、OPECが、2019年末まで減産合意を継続しようとしていることを示しています。

 

専門家らは、アメリカが原油価格の上昇によって最大の利益を得るというのに、トランプ大統領がそれに反対しているのは理解しがたいとしています。ブルームバーグは次のように報じました。

 

「原油価格の上昇により、アメリカの燃料価格は、陸路の旅行が増える季節を前に上昇するだろう。そのため、トランプ大統領は、原油価格が上昇したことについて誰かを非難したいだけのようだ。しかし、これは問題の一面に過ぎず、もう一方で、アメリカの石油産業の発展への投資と雇用の増加という問題が垣間見える」

 

トルコのゼイベクジ経済大臣が、先週、経済・貿易代表団を率いてイランを訪問しました。ゼイベクジ大臣は、イランの関係者との会談で、イランとの経済関係の拡大に向けたトルコ政府の意志を強調しました。ゼイベクジ大臣は、「トルコは、イランとの全面的な協力の確立と関係の拡大を特に重視しており、ロードマップにより、イランとの協力レベルをこれまで以上に向上させたい考えだ」と語りました。

 

イランとトルコは、地域問題に関して一部の見解の相違はあるものの、政治、経済、文化の分野の関係拡大に向け、多くの可能性を有しています。また、両国の間には、多くの文化的、歴史的な共通点が存在します。そのため、関係の拡大は、両国の利益になります。

 

近年、イランとトルコの全面的な関係の拡大に向け、多くの取り組みが行われてきました。それらは、金融関係の拡大と民間部門の活動や経済・貿易協力の発展において、大きな役割を担っています。こうした協力の一つは、為替取引に関する合意です。両国の経済関係者は、経済関係の強化を加速する上での障害を取り除くことを決意しています。

 

ローハーニー大統領とゼイベクジ大臣

 

イランのローハーニー大統領は、ゼイベクジ大臣との会談で、イランとトルコの二国間、地域・国際関係の強化は、両国の国民だけでなく、地域や世界の平和と安定のためになるとし、「この道を力強く歩み続けるべきだ」と語りました。