6月 20, 2018 22:49 Asia/Tokyo
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今回は、コーラン第86章アッ・ターリグ章夜訪れるものについてお話しましょう。

慈悲深く、慈愛あまねき、神の御名において

 

アッ・ターリグ章はメッカで下され、全部で17節あります。この章はまず、重要な誓いを立てた後、人間には神の守護者がいることを強調しています。この章では、復活が起こる可能性を証明すること、人間の誕生とその最初の物質、復活の日の特徴、コーランが真理と偽りを分かつものであること、不信心者に対する神の懲罰の警告、その他の問題について述べられています。

 

ある夜、イスラムの預言者ムハンマドのおじのアブーターリーブが、預言者のもとにいました。夜空には流れ星が現れ、すっと消えていきました。アブーターリブは、この出来事に驚き、その理由を神の預言者に尋ねました。そして、それに答える形で神からこの章が下されたのです。まず初めに2つの誓いを立てた後、考える人間に対し、このような神の驚くべき創造を注意深く観察し、研究するよう呼びかけています。

 

アッ・ターリグ章の第1節から3節を見てみましょう。

 

「天と夜を突き刺すものに誓って。汝は夜を突き刺すものが何であるかを知っているか? それは闇を切り裂いて輝く星である」

 

この章の名前になっている「ターリグ」とは、空に現れ、まるで天井を突き刺すかのように高く上がる星です。この星の光は非常にまぶしく、闇を切り裂き、人間の目の奥にまで浸透するかのようです。

 

アッ・ターリグ章の第4節は、これらの誓いの目的を述べ、人間に、決して一人ではないこと、どこにいても、神の役人や天使たちに守護されていること、彼らが人間の行いを記録していることへの注目を促しています。それぞれの人の行動が神のもとに記録され、どんなに些細なことも忘れられないことが明らかになったとき、人間は、まもなく神のもとに帰され、自分が行ったことにしたがって、その報いを受けるということを信じなければなりません。復活を信じるなら、その最初の創造を見つめるべきです。人間は取るに足らない精液から創造され、その精液が複雑な過程を経た後、完全な人間になりました。そのため、人間に再び生を与えることは、神にとって難しいことではありません。

 

 

アッ・ターリグ章では、復活の日が、「さまざまな秘密が明らかになる日」と呼ばれています。その日、信仰や不信心、偽善、善意や悪意など、心の秘め事はすべて明らかになります。それは敬虔な人々にとっては誇りの源であり、恩恵を増やすものです。しかし、罪を犯した人にとっては、屈辱と不名誉の源です。人間の行いがその日、明らかになり、すべての創造物の前で恥をかくというのは、間違いなく、非常に痛ましいことです。その日、誰にも援助者は存在しないのです。

 

アッ・ターリグ章の第15節から17節は、敵の陰謀や嫌がらせに対しイスラムの預言者を慰め、次のように語っています。

 

「彼らは常に、あなたと闘争するために悪しき陰謀を企てているが、神が彼らの陰謀を退けてくださる」

 

不信心者は、嘲笑、経済的な封鎖、敬虔な人々への嫌がらせの他、預言者を魔術師や狂人と呼んだり、貧者や恵まれない人から離れるよう、預言者に求めたりしました。しかし神は、自らの計画によって、彼らの目的が達成されるのを妨げました。ここでいう「神の計画」とは、預言者や敬虔な人々に授けられる恩恵であり、イスラムの敵を驚かせ、彼らの努力を無にし、彼らの陰謀を崩すものです。その例は、イスラムの歴史に数多く存在します。

 

この節は、自らの行いの中で、特に力強く危険な敵を前にしたときに、忍耐強く慎重に行動し、無計画で性急な行動を回避する、すべてのイスラム教徒にとっての手本となっています。

 

 

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