ロル族
イラン各地の人々の風俗習慣をご紹介するこのコーナー、今回はイランの主要な民族の一つであるロル族についてお話ししてまいりましょう。
ロル族は、イラン最大、最古のアーリア系民族で、遠い昔からイラン西部と南西部の山岳地帯に暮らしています。研究者はロル族を古い純粋なアーリア民族の一派と見ています。ロルという名前に関しては、様々な理由が述べられていますが、多くの歴史家は、ロルという名前はロルの様々な部族が暮らしていた場所に由来するというハムドッラー・モストーフィーの見解を支持しています。
ロル族は、大ロルと小ロルの二つに分かれます。大ロルとして知られる一派は、今日多くの場合、バフティヤーリーと呼ばれており、チャハールマハール・バフティヤーリー、コフキールイェ・ブーイェルアフマド、ファールス、イスファハーン、ロレスターン、フーゼスターンの各州の一部地域に住んでいます。またロレスターン州の大部分の住民は小ロルが占めています。
ロル族の各派もまた、幾つかのグループに分かれています。大ロル族、あるいはバフティヤーリー族は、7ラングと4ラングという名前の2つのグループに分けられていますが、諸説はあるものの、多くの研究者がこれらのグループの名前の由来は納めた税金の額にあると考えています。
ロル族は、ロリーとラキーの二つの方言を話します。これらの方言は、古くからのもので、これまで変わることなく話されてきました。ロリーはシンプルで流れるような発音で、多くがペルシャ語の言葉や言い回し、話し方に近くなっています。ロリーは、発音や単語の点で各派の間で、わずかに異なっています。ラキーは多くがケルマーンシャーのクルド語に近いものとなっており、ロレスターンの大部族の住民の多くがこれを話します。
ロル族はイスラム教を信仰しており、宗教的な教えをしっかり守っています。彼らは高貴で祖国を愛する人々であり、寛大さと勇敢さが彼らの特徴となっています。ロル族は、素朴で率直、誠実な人々で、社会的に責任ある行動をとり、友好を示し、またそれを継続しようとします。契約はしっかり守り、もてなし好きで有名で、狩猟や足腰の強さにおいては類を見ません。彼らの血縁関係は非常に強固なもので、自分の部族に忠誠を尽くします。
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