中国メディアグループ、「日本は汚染水放出により、海洋汚染の責任を問われるべき」
中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)が、「日本は福島原発汚染水の海洋放出により、海洋汚染の責任者とみなされるべきだ」としました。
この問題についてCMGは「これまでのところ、放射能汚染水を海洋放出した国は他になく、東日本大震災で被災した福島原発に現在貯蔵されている125万トンの放射性水を日本が海洋放出した場合の結果は誰にも分からない」としました。
また、「日本は汚染水を放出する前に処理すると言っているが、科学者らは水中の放射性アイゾトープの除去は難しいと指摘している。また、福島沖では最も強い海流が流れており、正式に放出を開始してから57日以内には、水中の放射性物質が太平洋の大部分に広がり、さらに10年以内には世界中の海洋に広がる可能性がある」としています。
そして、「広範な疑念や反対意見に対して、責任ある国なら政府が他の関係者と協力して、放出計画の正当性、データの信頼性、浄化装置の有効性、および環境への影響について完全な科学的評価を実施する必要がある。しかし、国民を煙にまこうと、日本側は意図的に『放射能汚染水』の概念を『ALPS処理水』に変更した。実際、日本はいわゆる『安全で信頼できる』フィルタリング技術をまだ習得していない」としました。
日本の原子力規制委員会は今月22日、安全性に問題はないとして正式に福島原発処理水の海洋放出を認可しました。
東京電力は今後、福島県と同原発が立地する同県大熊、双葉の両町から事前了解を得たうえで、海洋放出のための設備の本格工事に着手することになり、政府と東電は来春の放出開始を目指しています。
しかし、IAEA国際原子力機関はまだ日本の放出計画について結論に達しておらず、計画を改善するための多くの要件と提案を提案しています。
さらに、中国、韓国、太平洋島嶼国を含む日本の近隣諸国も、処理水の海洋放出について強い懸念を表明しています。
政府がこの計画を提起して以来、日本では地元を初め、処理水の海洋放出に対する市民の強い抗議・反対の声があがっています。
しかし、日本政府は、こうした強い批判や反対を無視して、一方的に計画を推進している形となっています。
日本側は、処理水放出が決して日本だけの問題ではないことを認識すべきであり、今後の状況によっては近隣国や国際社会から説明責任や補償を要求されることも覚悟する必要があるといえるでしょう。