台湾で軍事演習開始、ウクライナ軍の戦術も参考に
-
台湾で軍事演習開始
台湾で25日月曜、毎年恒例の軍事演習「ハングアン」の第2フェーズが開始されました。
ロシア・スプートニク通信が台湾の国防当局の発表として報じたところによりますと、5日間にわたる今回の軍事演習の目的は、PLA中国人民解放軍による仮想「攻撃」に対応するための実弾射撃と軍備の確認とされています。
また、この演習の最大の課題の1つは、PLAの航空機・ヘリ攻撃から台北港を守ることとされ、同港は軍事行動が起きた場合に台湾の行政中心地を守る上で重要な施設のひとつと考えられています。
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの最近の報道によりますと、本演習はウクライナにおける戦闘術も参考にするということです。
中でも台湾軍は、ウクライナ軍が使用している対戦車ミサイル(歩兵携行式多目的ミサイル)「ジャベリン」や携帯式防空ミサイルシステム「スティンガー」の使用戦術を訓練し、さらに本演習ではドローンも使用され、予備軍も含めて全ての小隊、大隊が参加する予定です。
なお、演習の第1段階は5月中旬に行われ、あらゆる軍事衝突シナリオをコンピュータシミュレーションして戦術訓練が実施されています。
台湾のこうした動きの一方で、中国は台湾を自らの領土の一部とみなしており、特にアメリカをはじめとする外国の挑発行為や、台湾との直接交流を、中国の国家主権への侵害だとしています。
特に南シナ海および台湾海峡での米軍艦船の往来は、中国側の強い抗議を呼んでおり、中国は最終的に、この海域における海軍軍事演習の開催を決定しました。
中国の王毅外相は25日月曜、米国に言及せずに南シナ海への外国の接近について警告するとともに、DOC南シナ海行動宣言の署名20周年を記念する、オンラインでの特別セミナーの冒頭で、「南シナ海は地域外の国々にとってのサファリパークでも、大国が争う闘技場でもない」と述べました。
そして、「南シナ海問題は、この海域に属する諸国により管理されるべきだ」としています。