北朝鮮のミサイル実験の根本理由とそれに対する反応
米空母ロナルド・レーガンが韓国との共同演習を目的として韓国沖に停泊した2日後、北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射しました。
北朝鮮はこれまでに何度も、「地域でのアメリカおよび、米に追従する国々の挑発行為により、わが国は防衛力を強化している」と表明しています。
しかし、アメリカは軍事駐留や合同演習などの挑発行動を続ける一方で、北朝鮮に厳しい制裁を行使しています。
地域におけるアメリカの軍事演習がもたらす結果について北朝鮮が繰り返し警告しているにもかかわらず、アメリカの空母USSロナルド・レーガンは、韓国沖での同国との合同演習のために2日前に乗り込んできました。
北朝鮮は先月、差し迫った脅威が発生した場合の先制核攻撃を承認しました。
北朝鮮のミサイル発射から数時間後、日本の岸田首相は25日日曜、総理大臣公邸で記者団の取材に応じ、「事態を受けて、国民に対する情報提供や、安全の確認などの指示を出した」と述べました。
また、「引き続き情報収集、警戒監視に全力を挙げて、我が国の平和と安全の確保に万全を期していきたい」と表明しています。
そして「今年に入ってからも、新型のICBM=大陸間弾道ミサイル級を含め、高い頻度で弾道ミサイルの発射が繰り返されている。一連の北朝鮮の行動は、わが国のみならず、地域や国際社会の平和と安全に関わるものであり、断じて容認することはできない」と強調しました。
さらに、日本の浜田防衛相も、防衛省で記者団に対し「ウクライナ危機が発生している中で立て続けにミサイルを発射していることは許されない。安保理決議に違反している」、「我が国と地域の安全保障にとって看過できない」と強く非難し、中国・北京の外交ルートで北朝鮮に抗議したことを明らかにしました。
また、今回のミサイルは「変則軌道で飛翔(ひしょう)した可能性がある」と述べ、分析を続けるとしています。
なお、韓国ヨンハプ通信によりますと、同国の国家安全保障会議は25日日曜に声明を発表し、北朝鮮の短距離弾道ミサイルの日本海(韓国側名称;東海)への発射を挑発行為であり、朝鮮半島とその地域の緊張を高める原因であるとし、このミサイルの発射を非難しました。 .
この声明はまた、北朝鮮による韓国の短距離弾道ミサイルの発射は不当であり、国連安保理決議の明らかな違反であるとしています。