アフガンの貧困と米占領の余波
(last modified Wed, 28 Sep 2022 10:33:23 GMT )
9月 28, 2022 19:33 Asia/Tokyo
  • アフガンの貧困
    アフガンの貧困

ユニセフ・国連児童基金は、アフガニスタンでの貧困の増大について警告しました。

アフガニスタンはいま経済・人道危機に直面しています。こうした状況下、昨年8月の米軍撤退とタリバンの政権掌握後、アメリカは根拠のない理由でアフガン資産およそ100億ドルを凍結・没収した上、さらに制裁を行使しました。これにより、アフガンの状況は深刻化しています。

米軍およびその同盟国による駐留と、それが引き起こした戦争は、アフガニスタンの経済・衛生インフラを破壊しました。

イルナー通信によりますと、アフガニスタンでの20年間におよぶ戦争と米軍による占領は、同国の社会・経済に当分のあいだ癒されることはないであろう深い傷を残しました。この占領の影響が続く中、ユニセフはアフガン国民の97%が貧困ライン以下に転落する瀬戸際にあると発表しました。

ユニセフの報告では、子供1300万人を含む2440万人のアフガン市民が人道支援を必要としており、1800万人以上が切迫した状態、あるいは食糧確保ができない状態にあり、そのうち100万人以上が子供だということです。

こうした中、アフガンでは昨年中におよそ700万人が家を失ったほか、教員への給与未払いや貧困の悪化が続く場合は、1000万人の子供が教育を受けることを断念せざるを得なくなりつつあります。

国際NGOの「セーブ・ザ・チルドレン」は声明を発表し、緊急支援が届かなければ、アフガンで数百万人の子供が死亡すると警告しました。

この声明では、アフガニスタンが依然として世界最悪の人道危機に直面しており、600万人の子供や大人が飢えているとしています。

国連は以前も、アフガンでの飢餓の悪化が、特にこれから来る冬により深刻化する可能性があると警告しています。

 


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