北朝鮮が新たに短距離弾道ミサイル2発発射、先月25日以来4回目(動画)
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北朝鮮のミサイル発射
北朝鮮が、先月25日以来4回目となる弾道ミサイルを発射した模様です。
韓国ヨンハプ通信が、同国合同参謀本部の発表として報じたところによりますと、北朝鮮は現地時間の1日土曜午前6時45分から午前7時3分ごろにかけて、同国首都ピョニャン・順安付近から朝鮮半島東の東海上に短距離弾道ミサイル(SRBM)2発を発射しました。
北朝鮮は、日米韓が前日に日本海(韓国側呼称;東海)で実施した対潜水艦戦訓練に反発し、武力誇示に踏み切ったとみられます。
一方で韓国がこの日「国軍の日」を迎えたことにちなみ、韓国軍が大規模な記念式典の実施を予定していることから、今回のミサイル発射はこれを踏まえた北朝鮮の挑発とも受け止められます。
北朝鮮は先月下旬に米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」(10万3000トン)が韓国・プサンに入港してから挑発を続けている。先月25日にSRBM1発を発射したほか、28日と29日にもそれぞれSRBM2発を発射しており、今回は先月25日以降、4回弾道ミサイルを発射したことになります。
北朝鮮の弾道ミサイル発射は今年に入り20回目で、巡航ミサイルは2回発射しています。また去る5月に韓国のユン・ソクヨル政権が発足してからは8回目のミサイル発射となる。
韓米両軍は先月26~29日に東海で「ロナルド・レーガン」などが参加する合同海上演習を行ったのに続き、同30日には日米韓が東海で北朝鮮との対潜水艦戦を想定した共同訓練を実施し、韓米日が同訓練を実施するのは約5年ぶりで「ロナルド・レーガン」などが参加しました。
韓国軍は監視・警戒を強化する中、米国と緊密に連携しながら対応体制を維持しているほか、ミサイルの飛行距離や高度などを分析しています。
北朝鮮は、米軍の地域駐留や日韓との合同軍事演習の実施を、地域の平和や安定を乱すものと考えており、特にアメリカが敵対行為を止めない限りは自らの核・ミサイル開発を続行すると主張しています。
なお、日本の報道各社が同国政府関係者の話として報じたところによりますと、今回の2発はいずれも日本のEEZ排他的経済水域外に落下したとみられるということです。
岸田文雄首相は、情報収集に全力を挙げ、国民への迅速・的確な情報提供、航空機や船舶の安全確認、不測の事態に備えた態勢確保を行うよう指示しました。
また、井野防衛副大臣は「立て続けに弾道ミサイルを発射するといった挑発を執ようかつ一方的にエスカレートさせる発射も含む一連の北朝鮮の行動は、わが国、地域および国際社会の平和と安全を脅かすものであり断じて容認できない」として、北朝鮮側に対し、北京の大使館ルートを通じて抗議したことを明らかにしました。