北朝鮮・キム・ヨジョン氏が国連緊急会合を非難、「ICBMは自衛権の行使」
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北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党総書記の妹
北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党総書記の妹、キム・ヨジョン党副部長が、国連緊急会合の開催を非難しました。
韓国ヨンハプ通信によりますと、北朝鮮のICBM大陸間弾道ミサイル発射への対応を協議する国連安全保障理事会の緊急会合が開催されたことについて、キム・ヨジョン党副部長は「明白な二重基準(ダブルスタンダード)」と非難しています。
キム・ヨジョン氏は北朝鮮の朝鮮中央通信が22日火曜に公開した談話で、国連安保理が米国にそそのかされ、北朝鮮の新型ICBM「火星17」の発射実験を吊るし上げようとする公開会議を21日月曜に開いた、と主張しました。
また、安保理が米国と韓国が北朝鮮を狙って実施している軍事演習や武力増強については見ないふりをし、北朝鮮がこれに対応し侵略を防ぐため自衛権を行使することを問題視するのは明白な二重基準と指摘しています。
そのうえで「わが政府は米国とそれに追従する反動集団のこのような妄動はわれらの自主権に対する乱暴な侵害であり、朝鮮半島情勢を新たな危機局面に追い込もうとする政治的挑発として強く糾弾する」と表明しました。
さらに、「われわれは国家の安全を守るための自衛権の行使に口を出す行為については誰であれ絶対に容認せず、最後まで超強硬に対応する」と強調し、また米国が北朝鮮の武装を解除しようとしても自衛権を損なうことはできず、敵対行為を行うほどさらに致命的な安保危機を招くことになるなどと警告しています。
こうした中、韓国外務省のチョ・ヒョンドン第1次官と米国のシャーマン国務副長官、日本の森健良外務次官は22日に電話協議を行い、北朝鮮による今月18日のICBM発射を非難して対応を議論しました。
北朝鮮は今年に入り、記録的な数のミサイルを発射しており、今月18日に発射されたミサイルは、今年に入って8発目のICBMとみられます。
北朝鮮は、アメリカが地域への軍事駐留や地域同盟国との合同軍事演習など、挑発行為を続ける限り、自らの核・ミサイル計画を続行すると表明しています。