中印国境で小競り合い、両国が互いを非難
12月 14, 2022 15:41 Asia/Tokyo
中国とインドの国境地帯で両国軍による小競り合いが発生したとされることについて、両国が越境侵入だとして相互に非難しあっています。
フランス通信によりますと、中国とインドの国境に位置するヒマラヤ地域の係争地周辺で先週、両国軍による小競り合いがあったとされる問題で、中国人民解放軍は13日火曜、インド側が「違法に」越境して国境警備部隊の活動を「妨害した」との見解を示しました。 一方、インド筋は先に、同地域で今月9日に小競り合いが起き、双方に数人の軽傷者が出たと明らかにしています。
この時の小競り合いは、2020年に中印の部隊が衝突し、インド兵20人、中国兵4人が死亡して以来、最も深刻な事態とみられます。
これに関連して、中国人民解放軍西部戦区の報道官は「(中国部隊は実効支配)線を違法に越えてきたインド兵に妨害された」と述べました。
その上で「われわれの対応措置は職務規律にのっとった標準的で断固たるものであり、情勢を安定させた。現時点で双方は交戦状態にない」と表明しています。
さらに、「インド側に対して前線部隊を厳格に制御し、自制させ、国境の平和と平静を維持するために中国と協調するよう求める」としました。
一方、インド筋側は、実効支配線に近い地域に中国兵が侵入したと説明しています。
またインドのメディアは消息筋の話として、中国側兵士300人前後が絡んだ先週の小競り合いでは、中国側がより大きな人的被害を受けたと報じました。
中印国境周辺では最近、米印の合同軍事演習が行われていました。