インドの1月原油輸入が半年ぶり高水準、ロシアから輸入拡大で
2月 21, 2023 15:16 Asia/Tokyo
2023年1月におけるインドの原油輸入が半年ぶりに増大し、特にロシアからの輸入が増えていることが明らかになりました。
ロイター通信によりますと、インド石油・天然ガス省傘下の調査機関、PPAC石油計画分析室が20日月曜に発表したデータでは、1月のインドの原油輸入は1996万トンで、前月比1.7%、前年比3.5%それぞれ増加しました。
この期間中は特に、製油各社が割安なロシア産原油を大量に購入し、半年ぶり高水準を記録した形となっています。
調査会社クプラーのアナリストは「国内消費が低迷する中、ロシア産原油によって石油製品の輸出収益率が改善するため、国内の精製活動は2023年に一段と活発になる」と指摘しています。
22年4月─23年1月のインドの原油輸入全体でロシア産原油が占める割合は約20%で、1年前の0.8%から急拡大しました。
インドの製油各社は、昨年2月末に発生したウクライナ危機を受けての欧米諸国の制裁で割安となったロシア産原油を大量に輸入しています。
たとえば、製油大手リライアンス・インダストリーズの1月のロシア産原油輸入は前月比約32%増加しました。
なお、ロシア統計局が20日発表した2022年のGDP国内総生産速報値は、日米欧などの経済制裁の影響で前年比2・1%減となったものの、減少率はリーマン・ショック後の09年(7・8%減)やコロナ禍が広がった20年(2・7%減)より小幅で、経済制裁の効果が限られている実態が明らかになっています。