日米韓が朝鮮半島東の海上でミサイル防衛訓練
日本、アメリカおよび韓国が22日水曜、北朝鮮による先の弾道ミサイル発射を受け、ミサイル防衛訓練を朝鮮半島東・日本海(韓国側呼称;東海)の公海上で実施しました。
韓国ヨンハプ通信によりますと、今回訓練には韓国軍のイージス艦「世宗大王」(7600トン)、米海軍のイージス艦「バリー」(6900トン)、日本の海上自衛隊のイージス艦「あたご」(7700トン)が参加しました。
韓国合同参謀本部は、訓練は弾道ミサイルが発射されたと想定し、標的の情報を共有してミサイルを探知、追跡、迎撃する手順の熟達を図ることに重点を置いて実施されたとし、「韓米日は訓練を通じて安全保障協力を強化し、対応態勢をより堅固にした」と説明しました。
北朝鮮は今月18日にICBM大陸間弾道ミサイル「火星15」を1発、20日月曜にも2発のSRBM短距離弾道ミサイルを発射しており、日米韓のミサイル防衛訓練は北朝鮮のこうしたミサイル発射実験に対応する目的で行われたものです。
韓国合同参謀本部は20日のSRBM発射直後、「韓米日の安保協力に基づいて確固たる対応態勢を整える」と表明し、韓米日による訓練実施を予告していました。
一方で、北朝鮮はICBM発射を「奇襲発射訓練」だとし、その実施理由として国連安保理が米国の主導で対北朝鮮敵視政策を展開したことを挙げました。
またSRBMの発射後には、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長の談話を通じ「米軍の戦略的な打撃手段の動き」を今回の発射実験の理由として挙げています。
ヨジョン氏は今月19日の談話で「われわれに対する敵対的なことすべてに対処し、非常に強力かつ圧倒的な対応を取る」と警告しており、今回のミサイル防衛訓練への対抗措置として北朝鮮がさらなる措置に踏み切る可能性も浮上しています。
北朝鮮は常に、アメリカの朝鮮半島への軍事駐留や、地域諸国との合同軍事演習を地域の情勢不安の原因とみなしており、アメリカがこうした敵対行為をやめない限り、自らの核・ミサイル計画を放棄しないと強調しています。