米国防総省の文書流出で、中国への諜報活動が明らかに
(last modified Wed, 12 Apr 2023 11:39:48 GMT )
4月 12, 2023 20:39 Asia/Tokyo
  • アメリカと中国の国旗
    アメリカと中国の国旗

米国防総省の機密文書がネット上に流出したことで、米国が中国をはじめとする競合・敵対に対して諜報活動を行っていたことが明らかになりました。

流出文書を確認したCNNによると、文書には、ロシアの活動に関する記述が中国を上回るものの、米国が中国政府の活動に関する情報収集を行う様子も含まれていることがわかりました。特にウクライナ戦争における中国の潜在的な関与に米国がどのような懸念を抱いているかが示されています。

文書には、ロシアの緊密な戦略的パートナーである中国が、ロシア政府のウクライナでの作戦に支援を提供するのではないかという懸念が記されています。

中には、中国がウクライナ軍によるロシア国内への攻撃を利用する可能性があるとの指摘もありました。ウクライナ軍がロシア国内のかなり内側に位置する標的を爆撃した場合、中国はこれを好機と捉えてNATO・北大西洋条約機構を侵略者と位置付け、ロシアへの支援を拡大するかもしれないとしています。

米当局者は流出文書の多くが本物と認めており、統合参謀本部の諜報部門が作成したことを示す印が入っています。

中国政府はこれまでのところ文書流出に関する公式のコメントを発表していませんが、中国共産党機関紙・人民日報の海外版の記事は「近年、米国による同盟国の監視に絡む複数のスキャンダルが取り沙汰され、何度か国際社会を混乱に陥れたにもかかわらず、当の米国はいまだにこうした行為を『思いとどまる』つもりがないようだ」と論評しています。

 


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