北朝鮮、「内政干渉的な主権侵害」 衛星打ち上げめぐる国連安保理会合開催で
(last modified Sun, 04 Jun 2023 08:42:10 GMT )
6月 04, 2023 17:42 Asia/Tokyo
  • 金与正氏
    金与正氏

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹・金与正氏は、自国の軍事偵察衛星の打ち上げをめぐって2日に国連安全保障理事会の緊急会合が開催されたことに対し、朝鮮中央通信を通じて談話を発表し、「内政干渉的な主権侵害だ」と非難しました。

日本の各メディアが報じたところによりますと、与正氏は国連安保理に対して、米国の要請により北朝鮮の主権の行使をかくも頻繁に疑問を呈していることについて強く非難するとしながら、「最も不公正で偏見的で内政干渉的な主権侵害行為として強く糾弾する」としました。

また、宇宙にはさまざまな目的の衛星が無数に飛行しており、民間企業でも宇宙開発に取り組んでいると指摘し、「国連安保理は、北朝鮮の衛星打ち上げだけを議論して、差別的で無知な振る舞いを続けている」と非難しました。

その上で、偵察衛星の打ち上げは、米国と追従勢力の軍事的脅威に対する「正当防衛権の行使だ」だとし、北朝鮮は「衛星打ち上げを含む主権国家の権利を引き続き行使する」と述べて、軍事偵察衛星の打ち上げを今後も続けることを示唆しました。

韓国軍合同参謀本部は先月31日午前6時29分ごろ、北朝鮮の「宇宙発射体」1発が北朝鮮北西部のトンチャンリ付近から南の方向に打ち上げられたと発表しました。これは朝鮮半島西側の黄海の上空を飛行し、韓国西部沖のオチョン島の200キロあまり西に落下したということです。

与正氏は1日、軍事偵察衛星の打ち上げが失敗に終わったことについて談話を発表し、近く2回目の打ち上げを近く行う考えを強調していました。

北朝鮮は、米国の挑発的行動が朝鮮半島地域の不安定化や軍拡競争、軍事化の原因になっていると考えており、これまでに繰り返し、自国の軍事計画が米国および韓国や日本といった米国の地域同盟諸国からの脅威への対抗を目的としていると表明してきました。

日米韓は、「北朝鮮による脅威への効果的な対抗」という主張に沿ってここ数カ月、関係を緊密化させています。

さらに米国はこの数週間、日本、フィリピン、韓国との共同演習も行っています。

 


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