中国が西側に、対イラン制裁解除と核合意順守を求める
7月 08, 2023 20:10 Asia/Tokyo
中国国連大使が欧米諸国に対し、安保理決議2231号を実施に移して対イラン制裁を全て解除したうえで、核合意を順守するように求めました。
西側メディアは先日、英独仏の欧州3か国がアメリカと協力して安保理でロビーの圧力を使い、今年10月に期限を迎える対イラン・ミサイル制裁の延長を目論んでいると報じていました。
張軍中国国連大使はこの報道を受け、一方的な対イラン制裁行使の中で西側諸国が行う工作に反応し、このような制裁に反対するとともに、核合意に署名したヨーロッパ諸国に対し、このような馬鹿げた行動の繰り返しを止めるよう求めました。
今期の安保理議長国である中国の張軍大使は、イランに対するミサイル・武器制裁の延長を狙ったヨーロッパ諸国の行動に反応し、演説においてアメリカに対し、安保理決議2231号を実施に移して一方的な対イラン制裁を全廃するよう要求しました。
また、平和目的でのイランの核計画を支持するとともに、同国とIAEA国際原子力機関の協力に触れ、欧米諸国に対し、こうした機会を活用して核合意に復帰し、対イラン核交渉プロセスを継続するよう求めています。
中国外務省の汪文斌報道官も、欧州3カ国の対イラン声明に関する質問に答える中で、「核合意に関する安全保理決議2231号の規定は、完全に履行されなければならない」と述べました。
こうした中、EUのオロフ・スクーグ国連代表は、イランとの核交渉に関する発言の中で、「EUとしてはこれまで通り、核合意がイランとの協力において最善の解決策であると考えている」と表明しました。