北朝鮮のキム総書記がロシア国防相と会談
北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党総書記が、首都ピョンヤンでロシアのセルゲイ・ショイグ国防相と会談し、プーチン大統領からの書簡を受け取りました。
キム総書記は26日水曜、ピョンヤンで弾道ミサイル展示会を訪れた後、一連の関心事項についてショイグ国防相と会談し、またこの会談でショイグ氏はプーチン大統領からの書簡をキム氏に手渡しました。
北朝鮮で戦勝記念日として祝われる朝鮮戦争終結70周年にちなみ、ロシア代表団と、中国の李鴻忠(り・こうちゅう)共産党政治局員含む中国代表団が最近、訪朝しました。
両代表団は、コロナ禍以降、初めて北朝鮮を訪れる外国代表団となりました。
北朝鮮は中国やロシアとの関係の深化を目指しており、米国と対立する中で自らの同盟国との関係を強化しようとしています。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信社によりますと、キム氏はショイグ氏とともに戦勝記念日に開催された国防展示会に同行し、新たに開発された北朝鮮の兵器や軍事装備品を視察するとともに、世界的な兵器開発の動向やその戦略についてショイグ氏と意見交換を行いました。
両者の会談については、北朝鮮メディアも「相互の関心事である地域・国際問題などについて意見交換し、完全な意見の一致を見た」と伝えるなど、さらなる結束の強まりを誇示した形となっています。
なお、韓国外務省のアン・ウンジュ副報道官は27日の定例会見で、ショイグ国防相率いるロシア代表団の訪朝について「北の核保有と朝鮮半島の緊張の高まりに対する反対はロシアの基本的立場でもある」として「ロシア代表団の訪朝が北の挑発中止と非核化に向けた対話への復帰に寄与する方向で行われることを願う」と述べました。