中国が、米による紅海での有志連合の参加呼びかけを無視
米誌ポリティコが、「米政府は紅海において新たに創設する有志連合へ参加するよう中国に求めたものの、中国外相が示した反応からは、同国政府がこの要請に反対であることがうかがわれた」としました。
アメリカ国務省のミラー報道官はこれに先立ち、紅海での商船への攻撃を防ぐために中国が建設的な役割を果たすことを歓迎すると述べていましたが、中国の王毅外相は21日木曜の記者会見で、この件に関する質問に、「地域の安全と安定の維持は、国際社会の共通利益にかなっている」と答えました。
続けて、「我が国は、国際航路の安全(の観点)から、軍関係でない船舶の航行妨害に対しては防衛を行う。我々は、紅海の航路の安全維持には影響力のある国々を中心とした各方面が建設的で責任ある役割を果たすべきだと考えている」としました。
ポリティコは記事の中で、王毅外相のこの反応を、アメリカ政府による紅海での有志連合の参加呼びかけを中国政府が無視している表れだとしながら、「中国はこのような姿勢を取ることで、この新たな米主導の有志連合に加わる気がないことを示した」と強調しました。
アメリカのオースティン米国防長官は今月18日、「紅海でのイエメン軍の作戦に対抗するため、多国籍の海軍部隊を創設する」とし、自国の他にイギリス、フランス、イタリア、スペイン、ノルウェー、オランダ、カナダ、バーレーン、セーシェルが参加すると主張しました。
イエメン軍は、パレスチナ・ガザでシオニスト政権イスラエルが防衛手段を持たない人々を攻撃していることを受け、イスラエル所属、もしくはイスラエルのために貨物を運ぶ数隻の船舶をこれまでに拿捕・攻撃しており、さらに「イスラエル政権が攻撃をやめない限り、紅海で同政権関連の船舶を攻撃し続ける」と表明しています。
イエメン軍が紅海で攻撃対象としているのは、シオニスト政権関連の船舶のみであり、他の船舶は完全に安全な状態で航行を続けています。