4月 14, 2021 19:07 Asia/Tokyo

韓国のムンジェイン大統領が相星孝一・駐韓日本大使との懇談で、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出という日本政府の決定について、「韓国の憂慮が非常に大きい」として懸念を示しました。

韓国・ヨンハプ通信がソウルから報じたところによりますと、ムン大統領は大統領府内で信任状奉呈の傍ら相星大使と会談し、日本政府が福島原発の処理水を海洋放出する方針を決めたことについて「地理的に最も近く、海を共有している韓国の憂慮が非常に大きい」と述べています。

韓国大統領府のカン・ミンソク報道官によりますと、ムン大統領はさらに「韓国政府と国民の憂慮を本国に伝えてほしい」と要請しており、「懇談でこのような発言をすることは極めて異例」としています。

米国とIAEA国際原子力機関が海洋放出に肯定的な反応を示したとの報道に関しては「他国の立場について言及することは適切ではない」とした上で、「韓国政府はさまざまな対応手段を検討している。国際海洋法裁判所への提訴もその一つだ」としました。

また、ムン大統領は同日午前、青瓦台の内部会議で日本のこの決定を巡り、国際海洋法裁判所に対し、暫定措置の要請や提訴する案を積極的に検討するよう指示したということです。

なお、14日水曜には韓国の水協中央会、韓国水産産業総連合会など25の水産関係団体が声明を発表し、日本政府の今回の決定の即刻撤回を求めたほか、韓国の原子力安全委員会は、日本の原子力規制委員会に客観的かつ独立した審査を求める書簡を送ったと発表しています。

 

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