視点
アフガン首都制圧目前のタリバン
アフガニスタン各地に同国の反体制派組織タリバンが進軍し、27の州を占領したことから、同組織はアフガン全土を完全に支配する寸前まで来ています。
タリバン軍はほぼ3日で、アフガニスタンの約10の州、特にガズニ、カンダハール、バルフ、バーミヤンなどの主要な州を支配しました。アフガニスタンのほとんどの州では、政府軍はほとんど抵抗することなく降伏しており、タリバンはさほどの困難なく各都市を掌握しました。タリバンのスポークスマンはまた、アフガニスタンでの同組織の急速な展開は、人々や政府軍が降伏したことによるもので、彼らが抵抗しなかったのは、タリバンの人気に影響されたものだと皮肉を交えて語りました。
複数の予測によりますと、いくつかの情報筋は、タリバンが今後3日以内に首都カーブルをも掌握するとの見方を示しています。このため、アフガニスタン政権崩壊までのカウントダウンが始まったと言っても過言ではありません。同国のガニ大統領が14日土曜にメディアにおいて、さらなる混乱の阻止に関して発言したにもかかわらず、現場では同大統領の発言とは正反対の出来事が発生しています。
ガニ大統領はまた、同国の情勢とタリバンの進軍について国際的なパートナー国と協議したことを明らかにしました。ガニ大統領によりますと、アフガン政府のパートナー国は同国を支援するために戦場に入ることが期待されていたものの、実際にはそのようなことは行われていないということです。
アフガニスタンの現状の責任者である米国は、アフガニスタンからの自国の政治・治安要員の移送のみを実行するために、3,000人の軍隊をアフガニスタンに派遣したと発表しました。
アフガニスタン政府と国民は、タリバンの大規模な攻撃による同国の現状を、アメリカ軍が、アフガニスタン各勢力の当事者間対話の結果が出る前に性急かつ無責任な形で撤退した事によるものと見ており、ホワイトハウスが少なくともタリバンのカーブル掌握とガニ現政権の崩壊を防ぐために効果的な措置を講じることを期待していました。
米国は、アフガニスタン政府と戦略的パートナーシップ協定と安全保障協定を結んでおり、その中で敵との対決を明確に約束しているものの、アフガニスタン中央政府がタリバンに打倒される寸前にある中、実際には何の行動も起こさず、米国民をカーブルから脱出させる事だけに奔走しています。
タリバンが首都カーブルに接近し、またカーブルに隣接する州がタリバンに掌握されたことで、アフガン国内や国際世論は次のような疑問を抱いています。それは、アフガニスタンの完全占領と同国政府の転覆後のタリバンの計画はどのようなものであり、20年以上にわたって戦ってきた後のこれらの成果にどのように対処するのか、ということです。
国連や一部の国は、アフガン政府が崩壊しても、タリバン政権の樹立を公式には承認しないと主張していますが、タリバンは外国の反応に関係なく、イスラム首長国の樹立に向けた最終段階を踏み出すだろうと予想され、その場合には、民主主義や共和制の原則はかすむものと思われます。
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