上海市のコロナ規制地域のさらなる限定化措置検討へ、51人の新規死亡例受け
新型コロナウイルス流行でロックダウン・都市封鎖が続く上海で、過去24時間にコロナ感染により51人が死亡しました。
ロイター通信が25日月曜、上海から報じたところによりますと、上海では25日、こうした状況を受けて、規制地区をより細かく限定して対策を講じる措置の導入が検討されています。
IRIB通信によりますと、上海市で24日に確認された新型コロナウイルス感染による死者は51人に上り、前日の39人から増加しました。
上海当局によりますと、同市では、無症状の新規感染者は1万6983人で、前日の1万9657人から減少した一方、症状のある人は前日の1401人から2472人に増えました。
上海北東部の楊浦区の当局者は記者会見で、より的を絞って規制を実施するために地区を細かく分けることを検討していると述べています。
その例として、「担当する同済新村では6000人の住人全員が完全なロックダウン下にあるが、ごく少数の集合住宅で陽性例が報告されているだけで、より的を絞った規制が検討される」としました。
こうした措置が上海全域に導入されるかは不明ですが、住人の間では楊浦区の試みが機能すれば導入が広がることへの期待が広がっています。
上海住民は最近、厳しいコロナ関連規制に怒りを募らせています。
しかし、これらの不満は決して、コロナウイルス根絶を目的とした当局の制限や予防措置の緩和・縮小にはつながっていません。
上海衛生健康委員会の専門評議会の議長は、「ゼロコロナ」政策が中国政府にワクチンスキャンのより良い下地を作るだろう、だろうと述べました。
中国では上海で何週間にもわたるロックダウンが続いていますが、感染の拡大を封じ込めることはできず、症例数は増え続けています。
24日に発表された国家統計によりますと、上海で今月23日に報告された新規の症例は2万例を超えたということです。
中国の首都・北京市当局は23日、市内で1週間前から新型コロナウイルスの感染が拡大している可能性があると発表しており、上海のように厳格な対策が講じられる公算が高まっています。
中国が「ゼロコロナ」政策に固執する中、対策がさらに厳格化されることへの不安は中国全土で増大しています。