英首相官邸で辞任ドミノ、英国内閣官房長官もエプスタイン事件の餌食に
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クリス・ウォーモルド英国内閣官房長官
英国の最高位公務員・事務方トップに当たる内閣官房長官のクリス・ウォーマルド氏が、世界に衝撃を与えた性的スキャンダル「ジェフリー・エプスタイン事件」を発端とする政治危機を受けて辞任しました。
2024年12月から現職を務めていたクリス・ウォーマルド氏は、キア・スターマー英首相の同意を得て辞任しました。これは、ダウニング街・英首相官邸の主要人物・側近の辞任としては近年で3人目となります。
イギリスではこれに先立ち、今月8日にはモーガン・マクスウィーニー首相首席補佐官およびティム・アレン政府広報局長が、ピーター・マンデルソン氏を駐米英国大使に任命するというスターマー首相の物議を醸した選任、同大使の事件関与への対応責任、およびマンデルソン元駐米英国大使とエプスタイン氏との関係に対する批判の高まりを受けて辞任しています。
英国議会および労働党内では、スターマー氏の責任追及を求める圧力が高まっており、党幹部の中には党首辞任を求める声さえ上がっています。スターマー氏はこれまで、首相の座を辞任するつもりはないと主張し、抵抗を続けてきました。しかし、ウォーマルド内閣官房長官の辞任により、イギリス政府に対する圧力がさらに強まっています。
保守党党首ケミ・ベーデノック氏は、今回の辞任を「スターマー政権に対する圧力と政権運営の弱さの表れ」だとし、「ウォーマルド氏も決して、首相の地位を守るための犠牲となる最後の人物ではない」とコメントしました。
英国の行政制度上、公務員の最高位とされる内閣官房長官のポストは現在空席のままであり、英政府は近日中に新たな人物を任命すると発表しました。
政治専門家は、政府執行機関の最高レベルでのこうした抜本的な改革が、内部運営におけるより深刻な課題と、最近の危機が政治的に及ぼす影響を反映していると見ています。
ウォーマルド内閣官房長官に就任してからわずか14ヶ月足らずであり、英国史上最も在任期間の短い内閣官房長官の1人となっています。アナリストらはこれを、政府の執行構造における信頼と結束の危機を反映するものだと指摘しています。

