米空軍、アフガン撤退時の輸送機での死亡事故で「乗員に過失なし」
6月 15, 2022 20:24 Asia/Tokyo
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アフガン撤退時の輸送機での死亡事故
昨年8月にアフガニスタンから米軍が撤退する際、国外脱出を図ったとみられるアフガン市民の遺体がC17輸送機内から発見されたことについて、米空軍は同機の乗員に事故の過失はないとの判断を下しました。
昨年8月16日、アフガニスタンの首都カーブルにあるハミド・カルザイ国際空港には、前日のタリバンによる首都掌握をうけて、国外脱出を求める市民が殺到しました。
このうち複数の人が、離陸しようとした米軍機につかまり、その後地上に落下する映像が世界中のメディアで流れ、米軍の逃亡とアメリカへの依存がもたらす結末の象徴とされました。
助けを求めていた人たちの多くは、駐留米軍で通訳や事務補佐として働いていた人たちでした。各報道によれば、少なくとも3人が離陸しようとしていた米軍機から落下し、死亡したとされています。
その後、ワシントンポスト紙やニュースサイト「ポリティコ」などが、米軍機がカタールに着陸した際、車輪の格納庫から複数の遺体が発見されたと報じていました。
CNNによりますと、この事故について米空軍は13日の声明で、「離陸時の混乱を考えると、乗員の行動は適切だった」との結論を発表し、事故の責任を否定しました。
声明では乗員の行動について、「急激に悪化する前例のない治安状況を前に、できるだけ早く離陸させることを決めた判断は正しかった」としています。
米軍のアフガン撤退により、世界各地から20以上のテロ組織がアフガニスタンに侵入し、同国の将来を不透明なものにしています。
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