イラン・シリア両外相が共同記者会見、シリアの国家主権尊重の必要性を強調
イランとシリアの両外相らがテヘランで共同記者会見し、シリアの国家主権尊重および、領土保全維持を強調しました。
アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相は20日水曜、ミグダード・シリア外相との共同記者会見で、テヘランでのアスタナ・プロセス保障国会合の開催に触れ、「この会合では、シリア情勢の成り行きが戦争や軍国主義化から離れ、政治的ルートにおいて諸問題が解決されるよう努めた」と語っています。
また、トルコ軍がシリア領に入る可能性に懸念を示し、「アスタナ・プロセス保証国会合参加国の首脳らの言葉で強調されたこれらの勧告内容に、トルコ当局が留意するよう希望する」と述べました。
さらに、「イランにとって、シリアの国家主権や領土保全は重要である」と強調し、「米軍は、一切の前提条件なしに即刻、シリア領内から撤退すべきである」としています。
一方、ミグダード外相も、シリアの領土保全や独立性を強調するアスタナ・プロセス保障国会合の終了声明の採択に当たってのイランの努力に謝意を表明し、「シリア政府は、わが国の領土へのトルコの干渉の一切に反対である」と語りました。
そして、ユーフラテス川東部地域への米軍駐留に関しても、「アメリカ政府は、シリアの財産を略奪する権利はなく、シリア軍がこの地域に駐留する必要がある」と述べています。
シリア問題の解決策を話し合う第7回アスタナ・プロセス保障国会合はイラン政府の主催により、19日火曜夜、イラン、トルコ、ロシアの首脳らの参加により、テヘランで開催されました。
カザフスタン旧首都・現ヌルスルタンから名前が取られたアスタナ・プロセスは、2017年1月よりイランのイニシアチブおよび、ロシアとトルコの協力により、シリアでの和平確立を目的に開始されました。