イラン外相、「西側の4組織・高官15名を制裁」
10月 19, 2022 20:35 Asia/Tokyo
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は、対イラン制裁に関与した西側の4組織と高官15名を、イラン外務省のテロリスト・ブラックリストに追加したことを明かしました。
イルナー通信によりますと、アミールアブドッラーヒヤーン外相は16日水曜、テヘラン市内にある表皮水疱症患者の療養施設を訪れ、制裁により患者らが直面している問題に遺憾の意を表し、「イランは、医薬品や一般市民を対象にした制裁を嫌悪している」と述べています。
その上で、制裁に関与した西側の少なくとも4つの組織と15名の高官を、イラン外務省のテロリスト・ブラックリストに追加するとし、これらの個人・組織はテロ集団とみなされると述べました。
表皮水疱症(EB)は遺伝性の皮膚病で、皮膚や粘膜に水疱が生じるものです。この病気は皮膚が薄くなり脆弱になることから、チョウの羽に例えられ、イランでは「チョウ病」という名で知られています。
表皮水疱症の患者らは、治療のためにスウェーデンのメンリッケ社から輸入される「meplex」と呼ばれる特殊なガーゼを必要としていますが、アメリカの制裁によりこのガーゼの輸入が阻止されています。
さらに最近、スウェーデン政府は、イランの表皮水疱症患者の弁護士が申し立てた、メンリッケ社にガーゼの輸出を命じる請求を却下するという、驚くべき行動に出ました。
メンリッケ社の措置により、イランの表皮水疱症患者、特に子供の患者の多くが命を落とし、その他の多くの患者も手足の切断など深刻な弊害を受け、生きるために必要なガーゼが得られないことに苦しんでいます。