イランサッカー協会が、クリンスマン氏のFIFA技術研究グループ辞任を要請
イランサッカー協会が声明の中で、過去にアメリカ代表チーム監督も務めたユルゲン・クリンスマン氏の発言を非難するとともに、謝罪および現在所属しているFIFA国際サッカー連盟の技術研究グループからの辞任を求めました。
クリンスマン氏がイランの文化に対し否定的な発言をしてイラン代表チームを侮辱したことを受けて、イランサッカー連盟はFIFAに注意勧告し、同国に対するクリンスマン氏の偏見的な発言を非難するとともに、FIFA技術研究グループからの同氏の辞任を要求しました。
クリンスマン氏は、開催中のFIFAサッカーW杯カタール大会のイラン対ウェールズ戦においてイラン代表チームの選手と技術スタッフが「審判と反則すれすれの駆け引きを行った」との偏った発言をし、「これは偶然ではなく、彼らの文化の一部であり、彼らのプレー方法だ」と述べました。
IRIB通信によりますと、イランサッカー連盟はこの問題について FIFAに直ちに説明するよう求めました。
一方でイランサッカー協会は、イランの豊かな文化やサッカーおよびスポーツの価値観を目の当たりにできるように、クリンスマン氏をカタール・ドーハでのナショナルチームのキャンプに招待しました。
イランサッカー協会は声明で、「クリンスマン氏がドイツ人であることから、同氏に対してはW杯史上最大の不名誉である、1982年スペイン大会での西ドイツによる『ヒホンの恥』については、話を持ち出さないと約束する」としました。
同大会では、スペイン・ヒホンで行われた1次リーグ・グループ2の最終戦において、西ドイツとオーストリアがアルジェリアの決勝トーナメント進出を阻むために談合試合を行い、これは後に「ヒホンの恥」として知られることとなりました。
イラン代表チームのカルロス・ケイロス監督は、クリンスマン氏の発言の後、1998年フランスW杯のイラン対ドイツの試合の冒頭でクリンスマン氏が当時のイランのゴールキーパーだったアフマドレザー・アーベドザーデ選手と旗を交換している様子を写した画像をSNSに投稿し、自身を個人的に知りもせずにその人格に疑問を投げかけたとして、クリンスマン氏を批判しています。