イラン最高指導者、「イスラム体制への敵対の主な理由は、米の覇権からのイランの救済」
(last modified Mon, 09 Jan 2023 11:26:53 GMT )
1月 09, 2023 20:26 Asia/Tokyo
  • イランイスラム革命最高指導者のアリー・ハーメネイー師
    イランイスラム革命最高指導者のアリー・ハーメネイー師

イランイスラム革命最高指導者のアリー・ハーメネイー師が、「イスラム体制への敵対の主な理由は、アメリカの重い覇権からイランが救済されたことにある」と語りました。

ハーメネイー師は9日月曜、テヘランで同市南方の聖地ゴム出身の人々と会談した際、「ゴムの人々の旗の下に全国で始まった大規模な運動 (1978年1月9日) は、独裁政権の打倒、西側の中心からのイランの引き離し、わが国の歴史的・イスラム的アイデンティティの回復を目指していた。パフラヴィー王朝時代のイランは、アメリカの政治・軍事的支配や誤った文化に踏み潰されていた」と述べています。

また、「イラクの元独裁者・故サッダームはアメリカ、ソ連、NATO北大西洋条約機構、反動因子の支援を受けて、イラン分断を目的にわが国を攻撃したが、イランはこの戦争で勝利を収めた。敵方はなすすべもなかった。また、わが国の領土の一部たりとも分離しなかった」としました。

そして、1979年のイスラム革命の勝利からわずか10か月後に、当時のジミー・カーター大統領がイスラム共和国たるイランの打倒を命じていたという、アメリカ中央司令部の機密文書に触れ、「この文書によれば、カーター氏はCIA米中央情報局にイラン政権の打倒を命じていた。そして、そのために彼が思いついた最初の戦略はプロパガンダの使用だった」としています。

続けて、最近の国内における暴動・騒乱の首謀者の目的について分析し、「これらの出来事に外国の敵が関与していることは、完全に明らかだった」としました。

さらに、最近の国内での一連の出来事に見え隠れしている欧米諸国の関与や私利私欲に触れ、「これらの混乱における敵の最も重要なツールは、サイバースペースと西側メディアやアラビア語、ヘブライ語のメディアによるプロパガンダと誘惑だった」と述べています。

そして、ハーメネイー師はこの問題を解釈するに当たって、国家安全保障などの権力の重点をターゲットにし、学術・科学機関の閉鎖による科学の進歩の阻止、国内生産の成長の阻止、観光などの活況を呈している分野の阻害にも触れ、「確かに、経済や生計上の問題があることは間違いないが、この問題は、ゴミ箱への放火や路上での暴動により解決できるのか?」としました。

ハーメネイー師は最後に、「これらの行動は間違いなく反逆罪であり、責任ある機関は反逆や謀反に対し、公正かつ徹底的に対処する」と結んでいます。

 


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