イラン外相のサウジ訪問による新時代の幕開け
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は17日、高等使節団を率いて、サウジアラビアの首都リヤドを訪問しました。
イランとサウジアラビアは今年3月、中国を仲介としておよそ7年ぶりに国交を回復しています。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は18日、サウジ・ジッダでムハンマド皇太子と会談しました。今回の会談は、イラン・サウジの国交回復後、イランの高官とサウジ皇太子との初めての公式会談となりました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相はこの会談で、「地域が成功する道は、対話の強化と発展に軸を置いた協力拡大にある」と述べました。
また、パレスチナ問題などイスラム世界や地域の主要な問題においてイランやサウジが果たしている役割に言及し、シオニスト政権イスラエルはすべての国にとっての脅威であるとしました。
一方、ムハンマド皇太子は、「サウジはイランとの関係を戦略的なものだと見ており、これについて真剣な意志を持っている」とし、イランのライースィー大統領をサウジへ招待していることを強調しつつ、両国の首脳会談は極めて重要なものだと指摘して、「こうした会談は、二国間および多国間関係の発展・深化に根本的な影響を与える」と述べました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相はSNSでこの会談について、「近隣外交にもとづいた、率直かつ有益で成果のあるものだった」と評価しました。
これに先立つ2カ月前には、サウジからもファイサル外相がイランを訪問しています。
今回のアミールアブドッラーヒヤーン外相のサウジ訪問については、クウェートのサーレム外相も「イラン・アラブ諸国関係に新たなページを開き協力拡大のきっかけになってほしい」と表明しました。
さらに国際メディアも複数が、今回の会談は地域の平和と安定につながるものと報じています。