視点
イランの外交の好機となる、国連総会の傍らでの数々の外交会談
アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相が米ニューヨークでの国連総会の傍ら、一般外交の推進に向けた機会として各国当局者との会談を活用しています。
現在、国連本部のあるニューヨークでは、第78回国連総会が開催中です。現地のアミールアブドッラーヒヤーン外相は精力的に、各国や組織・機関の関係当局者との会談を行っています。
外交会談の場が作り出されることは、国連総会の特徴の一つだと言えます。実際、国連には構造的な欠陥があるものの、国連総会は各国の大統領、外相、当局者が国際問題に対する自国のアプローチを自由に表明できる演壇の場のようなものです。
イランは、特に米国と一部の欧州諸国が同国のイメージダウンを狙って積極的に行動する国の一つです。
イランのライースィー大統領も米・ニュー=ヨークでこの問題について言及しました。ライースィー氏とアミ―ルアブドッラーヒヤーン氏は、ニューヨークでの外交会議を利用して、こうした陰謀の無力化及びイランの孤立化プロセスの打開を試みました。
さらに、イラン大統領と外相は、ニューヨークでの外交会議を世界の平和と対話を支援する機会や舞台として活用しました。友好的な雰囲気の中で行われたアミール・アブドッラーヒヤーン外相とシュクリ・エジプト外相との会談は、この点で分析することができます。
また、ニューヨークで開催されるメディアや学術関係者・学界との会合により、国家の様相を再構築、紹介する機会ができます。これらの会合で、アナリスト、教授、エリートは、政治家や指導者の意見に直接触れることができるのです。
ライースィー大統領はニューヨーク訪問中にメディアや科学者の会合を数回開催し、現在のイラン第13期政権の外交政策について説明しました。大統領と外相のコメントの主な焦点は、イランは対話と交渉を歓迎すること、同国が世界平和を望んでいること、女性の権利を擁護していること、また弱小国の権利と利益を確保したいこと、そしてテロと暴力との真剣な闘いをも強調しました。同時に、イランは近隣諸国との関係発展も歓迎しています。
したがって、国連総会を利用して憎悪を広め、他国を脅迫する一部の国とは異なり、イランは常に世界で抑圧され暴虐に苦しむ人々への支援や平和という軸を強調してきたと言えます。
国連は西側諸国の影響を受けており、アメリカの政策に傾く状態にありますが、国連総会の会議とその傍らの会合やイベントは、国家の一般外交の促進に向け利用することができるのです。