イラン国家安保評議会書記、「地域の地政学的変化は情勢不安の元凶」
10月 02, 2023 19:16 Asia/Tokyo
アフマディヤーン・イラン国家安全保障最高評議会書記が、「地域における地政学的変化はどのようなものであれ、危機や情勢不安を助長する」と語りました。
アフマディヤーン書記は、隣国アルメニアのグレゴリヤン国家安全保障評議会書記との会談で、同国を含むコーカサス地域の動静に触れ、「すべての関係勢力が、地域の平穏・安全確立に向け努力する必要がある」と述べています。
また、近隣諸国との協力・交流の拡大および、一切の緊張や紛争がない地域の実現という、イランが変わらずに持ち続ける基本政策について説明するとともに、「地域諸国間での腹を割った建設的な話し合いこそが、恒久的な安定や均衡のとれた拡大、地域の諸国民の幸福や平穏の下地となる」としました。
一方、グレゴリヤン書記もこの会談で、コーカサス地域の平和・安定確立にイランが効果的な役割を果たしていることを指摘し、イランにこの力強い役割を積極的に続けていくよう求めました。
グレゴリヤン書記のテヘラン訪問は、アルメニアとアゼルバイジャン共和国という、イランの北西に隣接する2つの国の間の緊張が拡大する中で行われました。
アゼルバイジャンは先月19日、対テロ作戦という名目で、同国内にある山岳地帯・ナゴルノカラバフ地域を攻撃しました。その後、この地域に駐留するアルメニア系勢力は、自らの武装解除というアゼルバイジャン側との停戦条件に合意しています。
ナゴルノカラバフ地域のアルメニア系住民の大半は、民族浄化政策実施への恐れから、自らの生まれ故郷であるこの地域を脱出し、アルメニアに避難しています。
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