イラン国連大使、「イランはシリア・イラクの米軍基地攻撃に関与せず」
イランのイールヴァーニー国連大使は、シリアやイラクで発生した米軍基地への攻撃にイランが関与しているとのアメリカの主張を否定しました。
イルナー通信によりますと、イールヴァーニー国連大使は7日火曜、グテーレス国連事務総長および、国連安保理議長に宛てた書簡において、「米国は、シリアの民間人と中枢インフラを標的とした違法な軍事行動の合法化を狙い、国連憲章第51条に基づく自衛権を主張しているが、これは法的根拠と正当性に欠けており、また同条項の不正確で利己的な解釈でしかない」と記しました。
さらに、「このような事実無根の主張の明らかな目的は、シリア国内での米国による国際法および国連憲章の継続的な違反を正当化することにある」とし、「国際法によれば、占領国には、占領地域における自らの違法行為の正当化を理由に自衛権を行使する権利はない」としました。
加えて、「シリア国連大使は、同国における米軍の違法駐留継続に対し再三強い反対を表明するとともに、これを明らかな国際法違反、ならびにシリアの国家主権、領土保全、政治的な独立や統一を完全に度外視した行為と考えている。そして、シリアは米国に対し、シリアにおける違法な占領と駐留をやめるよう繰り返し求めてきた」としました。
また、「米国は違法行為および不法占領を止め、すべての加盟国にシリアの国家主権、独立、領土保全の支持と尊重を求める安保理の関連決議を含む国際法的義務を履行すべきである。それは、地域および世界の平和と安全のためである」としました。
また、「イランのシリア駐留は完全に合法であり、それは対テロ対策というシリア政府の公式要請に応じてのものである」とし、「イランはシリアの国家主権、領土保全、政治的独立及び統一の尊重という決意を改めて強調する」としました。