イラン大統領、「平和的核エネルギーの保有は国民の権利」
イランのライースィー大統領が、イラン駐在各国大使との会合において、「平和的な核エネルギーの保有はイラン国民の権利である」と述べました。
ライースィー大統領は7日水曜、イスラム革命勝利記念日に因んだイラン駐在各国大使との会合において、「イラン国民は、平和的な核エネルギーを獲得する権利を持っている。イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイ-師が出したファトワ(イスラム法に基づく布告)によれば、我が国の教義の中に核兵器が占める場所はない」と述べました。
続けて、「爆弾や核弾頭を保有する国々は、イラン国民の権利を妨げようとしている。しかし彼らは、我々がその権利にこだわるであろうことを理解すべきだ」と指摘した上で、「IAEA・国際原子力機関は、公式発表において15回、我が国が平和的な核活動から逸脱していないと発表している」としました。
また、「我々は、核協議の席を離れたことはないし、この先も離れるつもりはない。我々は常に、自身の立ち位置をはっきりさせるべく行動している」と説明しました。
パレスチナ問題に関しては、「圧政下にあるパレスチナの人々を支援することは、我が国の外交政策の原則の一つである。イラン・イスラム共和制の創始者であるホメイニー師は、イスラム革命勝利の当初からこのことについて触れていた。パレスチナは、イスラム世界で筆頭に来る問題である。さらに我々は、イスラム革命勝利45周年記念を迎える中で、今日の世界の筆頭問題もパレスチナであると明言する」としました。
また、パレスチナ・ガザでシオニスト政権イスラエルが行う犯罪について触れ、「米国は、シオニスト政権の攻撃停止およびガザでの戦争終結に言及した提案や決議を、拒否権発動により退けた。また、シオニスト政権に武器を供与し、この子ども殺しの政権を全力で支援してもいる」と指摘しました。
さらに、「パレスチナの未来について外部が決定を下してはならない。パレスチナの未来は、その国民の手に委ねられるべきだ」とアメリカと西側諸国に向けて警告した上で、「我が国は、パレスチナ国民および、その正義の追求と独立への希求を守護し、さらに、覇権主義、諸国民の抑圧、一極主義にも反対していく」と強調しました。
一方、「現在の世界秩序は、不公正なものである。そうでなければ、パレスチナで現在のような出来事が起こることはなかっただろう。世界秩序は再検討され、公正が確立されるべきである」ともしました。
そして、「イラクやシリアなどで米国が続ける軍事駐留は、決して安全を生み出すことはなく、それどころか安全を妨げると、我々は確信している。米国は世界のどこに行っても、悪や騒動の源となっている」と強調しました。