イラン最高指導者「ガディール・ホムはイスラム的生活と各宗派の団結の素地」
イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイー師は25日、イスラム教の預言者ムハンマドが自身の後継としてイマーム・アリーを指名した「ガディール・ホム」にちなむ祝日に際して演説し、この日が「イスラム的統治とイスラム的生活が持続するための素地」とし、イスラム体制が民衆に寄り添い、国民が国政に参加することの重要性はイマーム・アリーから学べることだとしました。
【ParsTodayイラン】ハーメネイー師はこの中で、28日に投票が行われるイラン大統領選挙について、「最大限多数の国民が参加し、正しい選択をすることが国民やイスラム共和制の尊厳につながる」とし、「より強く誇りあるイランを望み、イスラム共和体制を支持する者は誰でも選挙に参加すべきだ」と述べ、投票を呼びかけました。
ハーメネイー師はまた、ガディール・ホムの祝日にあたってイランや世界各国のイスラム教徒に祝辞を述べ、人々が様々な形でこの日を祝うイベントを開催していることを評価しました。そして、不信仰者がイスラムを倒すことができないと悟ったことは、ガディール・ホムの祝祭やイマーム・アリーの後継者指名に関するコーランの記述で最も傑出したものだとしました。
ハーメネイー師はこれについて、イスラムによる政治的統治がムハンマドによるイマーム・アリーへの後継指名という形で続いたことが不信仰者を挫折させたとし、「イマームによる統治に表出されるイスラム的政治統治は、イスラムの魂が続いていることの表れだ」としました。
そして、「イマーム」という地位が預言者と並ぶ、あるいはそれ以上の重要性を持つとし、「預言者は神の命令を人々に説いて回るが、イマームはそれを人々の内面や行動に育む義務を負う」と述べました。
また、イスラム的統治の継続がイスラム的生活を実現する要因であるとし、「預言者の一門による250年におよぶ奮闘とその後に続いたシーア派指導者たちの努力は、現代においてもイマーム・ホメイニー師やイラン国民の手によって続いている。社会にイスラム的生活を広めたのは、ほかならぬイスラム的政治体制だった」と述べました。
ハーメネイー師はまた、「統治者が民衆の苦しみを理解すること」「民衆がイスラム的統治に協力すること」の重要性に触れ、ガディール・ホムがそれを実現する素地になり、ひいてはイスラム教の様々な宗派が団結する契機となるとしました。
ハーメネイー師はこの日の演説で28日に迫った大統領選挙についても触れ、「今まで以上に重要な選挙だ」とし、国民に尽くしたライースィー前大統領の死去から40日目に行われるこの選挙に国民が誇りを持てることを望むとしました。
そして、そのためには多数の国民の参加が条件だとし、「国民の多数の参加を繰り返し強調するのは、それがイスラム共和制の尊厳につながるからだ」と述べました。
そして、多くの国民が選挙に参加してきたことが、革命以来今日まで続く敵による陰謀を退けてきたとし、「共和制と選挙への国民の参加は、イスラム共和制の本質だ。選挙で国の指導者を選ぶことは、それが最も現われる場である」と述べました。