インドの西アジア進出の足掛かりとなるイラン
(last modified Mon, 01 Jul 2024 05:37:28 GMT )
7月 01, 2024 14:37 Asia/Tokyo
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    インドの西アジア進出の足掛かりとなるイラン

インドがイラン南東部チャーバハール港の開発に名乗りを上げていることは、イランとの合意を足掛かりにしてインドが西アジアへの進出に乗り出していることの表れです。

【ParsToday国際】オマーン海に面するチャーバハール港は、イランとインドの関係発展を象徴する場です。チャーバハールは、アフガニスタンを通って中央アジアに進出したいインドにとって最適の場所です。こうした目的から、2016年にイラン、インド、アフガニスタンの3カ国の交通相がチャーバハール港開発に関する合意文書を交わしました。

現在、この合意をどのように実施するかがイランとインドの間で焦点となっています。イランの経済ニュースサイト「エクテサード・ニュース」は、イラン・インド間の合意でチャーバハール港へのインドの投資額が当初の8500万ドルから1億2000万ドルに引き上げられることになったと報じました。

さらに、チャーバハール港はロシアからインドを結ぶ南北物流回廊 (INSTC) のルートに組み込まれることになりました。

INSTCには、ロシア、イランの他にアゼルバイジャン、アルメニア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルコ、ウクライナ、シリア、ベラルーシ、オマーンなどの国が参加しており、そのルートは陸路や鉄路、海路が組み合わさって成り立っています。また、輸送にかかるコストも中国の一帯一路や中国・パキスタン回廊よりも廉価とされています。

専門家は、イランとインドはともにINSTCに参加していることで、地政学的・経済的利益を享受できるとみています。

また、活発なイラン・インド関係は単に二国間関係にとどまらず、地域の協力拡大にもつながるとみています。

チャーバハール港は、イランとインドにとって先の見通せない地政学を照らす北極星のような存在です。多くの専門家が、チャーバハール港が地域の活動を一変させ得ると考えています。

 

 


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