イラン女性の能力:特殊無人機の製造、バイオフィードバックの発明、細胞バンクの創設
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イランの女性はテクノロジーの分野で大きな進歩を遂げ、ハイテク製品の製造や知識ベース経済の成長において数々の実績を上げています。
イランの女性はテクノロジーの分野で大きな進歩を遂げ、ハイテク製品の製造や知識ベース経済の成長において数々の実績を上げています。
【ParsTodayイラン】複数の統計によりますと、過去3年間においてイランの知識ベース企業における女性CEOおよび取締役会会長の数は大幅に増加しています。特に、女性技術者管理職の数は1092人から2250人に増加し、2倍の伸びを示しています。
これらの女性技術者は知識ベース企業の経営により、大卒者の雇用創出の増大やイラン国内の需要供給、外貨獲得や知識ベースの経済成長に効果的な足がかりを踏み出してきました。そうした一例として、また最近の国際的な出来事において、4人のイラン人女性起業家がBRICS起業家フォーラムの主要プログラムの一つ「BRICS女性発明企業コンペティション」で賞を受賞したことが挙げられます。このイベントでは、最終選考に残った26のプロジェクトのうち、4件が優れたイラン人女性によるものでした。
著名なイラン人女性の1人、アザム・キャリーミー博士は知識ベース企業を経営し、大学の卒業生やエリートを雇用しています。アラブ首長国連邦ドバイで開かれた、西アジア・アフリカ最大のテックイベント「GITEXドバイ」やBRICS女性発明企業コンペティションで優勝した同社の製品の1つに、「送電線監視専用無人機」と呼ばれるものがあります。この無人機が持つ機能はGPSに依存しない画像処理に基づくナビゲーション、高磁場の周囲のナビゲート機能、自動飛行、周囲の視覚的スキャン、30倍ズームの撮影機能などとされています。
また、もう1人のイラン人女性起業家セイイェデ・ファーテメ・ホセイニー氏は、知識ベース企業で脳神経疾患の患者の生活の質を改善するための新製品の開発・市場供給に携わっています。この製品は「スマート補助スプーン」と呼ばれるもので、加齢による各種の症状やパーキンソン病、脳卒中などの影響で手の震えに苦しむ人々がバイオフィードバック技術で楽に食事をとれるよう助けるものです。このスプーンは手の震えを85%軽減でき、スプーンに使用されている正確なセンサーと連携するスマート・アルゴリズムにより、使用者の意志による動作から無意識による手の震えを自動的に区別することが可能です。
さらに、マルズィエ・エブラーヒーミー氏は、先進的な手段を駆使したがん患者の治療技術の分野で活躍するナレッジベース企業のCEOです。ドバイのイベントで選ばれたのは、がん患者の治療に利用できる「免疫細胞バンクの創設」に関する同社のプロジェクトです。健康な人の免疫細胞は、がん患者を治療するメカニズムを提供できます。これらの細胞は、自然にがん細胞を識別して破壊する能力を備えているとともに、ウイルス感染を排除し、がん患者における幹細胞移植の生存率を高めます。
そして、ナフィーセ・ハータミーハー氏の経営するナレッジベース企業はAI・人工知能の分野で活動しており、「包括的デジタルID認証プラットフォーム」を提供しています。このデジタルプラットフォームは新たな創意工夫を有しており、銀行業務および金融サービス、通信・携帯電話事業者、デジタル通貨交換、証券取引所、保険・投資の分野で応用されています。このプラットフォームのアプリの1つは、デジタル通貨交換など、機関や組織に対するIDの悪用防止です。
イラン人女性の経営によって実現したこのような技術的業績は、イラン人女性がスポーツ、芸術、社会などの分野だけでなく、科学や学術運営分野でも非常に良好なレベルに達していることを物語っています。