イラン外務省、「テロ対策におけるイランとロシアの立場は近い」
イラン外務省のガーセミー報道官が、「イランは、ISIS・テロ対策においてロシアに近い立場を有している」と述べました。
IRIB国際放送記者によりますと、ガーセミー報道官は、22日月曜、定例記者会見で、ロシア軍によるイラン西部ハメダーンの 空軍基地の使用に関して、「イランはこれに関してロシアと一切合意書を締結していないが、イランとロシアの関係は、一部で戦略的なものであり、この数年拡 大してきた」と述べました。
日本大使の拘束の報道は未確認
ガーセミー報道官は、テヘラン駐在の日本大使が拘束されたという報道について、「日本大使の拘束については確認していない。同大使がIDカードを所持していなければ、一時的に尋問を受けるが、すぐに外務省と連絡をとり、解放される」としました。
ガーセミー報道官は、核合意と相手の6カ国側によるその実行に関しても、「取り決め実行は委員会の枠内で追求される。確実に検討すべき一部の問題が存在する可能性がある」と述べました。
また、イエメン問題に関して、「現在この国のシーア派は悲劇的な状況に置かれており、遺憾なことに常にサウジアラビアの爆撃を受けている」としました。
さらに、この問題に関する西側のイラン非難を断固否定することで、「イランはイエメンの内政には一切干渉していない」と強調しました。
ガーセミー報道官はシリア情勢に関しても、「シリア情勢は非常に複雑であり、これは地域の情勢不安の要因になっている」としました。
ガーセミー報道官は、イランとロシアの高官による最近の会談後の、シリアに関するトルコの立場の変化について、「イランは他国に一切自らの立場を押し付けない。トルコ政府はこれに関してどのような立場をとるか、自身で決めるべきだ」と述べました。
また、イランの政治・経済使節団の中南米歴訪について触れ、「中南米諸国はイランと多くの関係を有しており、イラン使節団の中南米6カ国訪問の目的は、民間部門の活動拡大に向けた経済的な下地を整えることだ」としました。
さらに、トルコのエルドアン大統領のイラン訪問に関する報道についても、「イランは、近隣国であるトルコと良好な関係を有してきたし、今もそうだ。トルコのクーデター発生後、イランは、それを真っ先に非難した国だった」としました。
ガーゼミー報道官はこうした中、「エルドアン大統領のイラン訪問に関しては日程が明らかになっていない。これに関するメディアの報道は根拠がない」と強調しました。