イランを嫌悪し続けるアメリカ
(last modified Wed, 31 Aug 2016 10:37:45 GMT )
8月 31, 2016 19:37 Asia/Tokyo
  • イランを嫌悪し続けるアメリカ

アメリカの政府関係者が、最近、決まりきった表明を行い、改めて、アメリカはイランに反対する世論操作をやめるつもりはない、というメッセージを伝えようとしました。

IRIB解説員

30日火曜に行われたアメリカ中央軍のボテル司令官の表明や、地域諸国訪問を行い、サウジアラビアの政府高官との会談の中で、数日前に行われたケリー国務長官の表明は、まさにアメリカはイラン嫌悪の中心に居座り続けることを示すものです。この問題について、IRIB通信の解説員は次のように語っています。

中東方面を担当するボテル司令官は、30日、記者会見で、最近、ペルシャ湾にてイランとアメリカの艦船の間で発生した事件は、イランが地域における緊張を高めようとしていることを示すものだと主張しました。

アメリカ軍の関係者は数日前、「ホルモズ海峡において、イラン軍の4隻の艦艇がアメリカの駆逐艦に危険で稚拙な形で急速に接近した」としました。

ボテル司令官はまた、「ペルシャ湾地域では、ほかのどの国もイランのような行動をとらない。誰も、このような形で高速艇を軍艦に向けて派遣しない。これは危険な挑発行為だ」と述べました。

さらに、この事件はイランが地域の情勢不安を拡大する行動をとろうと決意している表れだとしました。

一方、イランが常にアメリカに断固として抵抗しており、侵略者に報復するにあたって誰かから許可を得ることはないのは明らかです。アメリカはイランが地域における自国の憲兵だった時代、イランはアメリカの意向によって、ほかの国を恐れさせ、滅ぼしてきたということを知っています。こうした中、ボテル司令官の表明では、いくつかの重要なポイントが示されており、これらはアメリカも熟知しています。第1に、イランはアメリカを試す必要はありません。アメリカの政府関係者は、今年1月、不当にイラン領海に侵入したアメリカ軍の艦艇2隻が拿捕され、アメリカ軍兵士に対する必要な取調べが行われ、それが故意でなかったと確認されたあと、彼らが釈放された、ということを忘れていません。


アメリカ国防総省の分析官は、少し前にアメリカの新聞アルゲマイナーのウェブサイトで見解を表明し、我々は今日、イスラム世界だけでなく、世界全体でアメリカが見掛け倒しと考えられている状況下にあるとしました。

しかし、イランは決して地域の軍事的な緊張を追求していたことはなく、むしろ、イランの行動は自国と地域の安定を守るためのものであり、まさにこれが、アメリカが懸念している事柄なのです。

地域の安全を求めているとするアメリカ当局の主張は、アメリカの偽りの主張のひとつです。アメリカは地域の情勢不安を懸念しているのではなく、テロ組織のISISやアルカイダを支援し、地域にテロを拡大することで利益を得ています。アメリカのそうした地域での戦略的な利益の1つは、サウジアラビアなどに莫大な額の武器を売却することです。

ボテル司令官の発言は、アメリカのイラン嫌悪政策の本質を示しています。これは明らかな形で、アメリカの外交政策の中に含まれており、それはイランの平和的な核計画への嫌悪の植え付け、地域の情勢不安をめぐるイランへの非難、イランの防衛能力を脅威と見せかけることなどがあります。