9月 01, 2016 18:02 Asia/Tokyo
  • 最高指導者による防衛力と攻撃力の強化の強調                              

「防衛力と攻撃力の強化は、イランの明らかな権利である」                        

アミーンザーデ解説員

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、31日水曜、イラン治安部隊の独自の最新技術を視察した後、イラン国防軍需省の関係者や研究者、専門家らと会談し、この点を強調すると共に、「イランの防衛産業における発展は、過去12年のイランの壮大な学術活動による結果だ」と語りました。また、「イランの若い研究者たちは、科学の境界を破ることに成功した。この動きは力強く続けられるべきである。あらゆる分野の発展は、別の部門の新たな発展のきっかけとなる」と述べました。

安全保障は、2つの要素に基づいています。ひとつは、防衛産業における専門性や知識の保有であり、それを兼ね備えていない国、あるいはそれが不足している国は、防衛産業において他国に依存し、その影響を受けることになるでしょう。このような状況は、今日、ペルシャ湾岸の一部のアラブ諸国に見られるもので、これは屈辱的な依存の実例といえます。第二の要素は、防衛力と攻撃力において、防衛面での可能性を、倫理や精神性と融合させることです。軍事問題の専門家の一部は、軍国主義において倫理は意味がないと考えているかもしれません。しかし、このような考え方は、国力を、侵略に対する防衛や抑止力とする考え方の対極にあります。ハーメネイー師は、この2つの見解の間の違いについて説明する中で、「人道や良心をかけらももたず、罪のない人々の殺害や侵略をいとわない理不尽な覇権主義の大国が支配する世界にとって、防衛や攻撃の発展は当然のことだ。なぜなら、これらの大国は、国力を感じない限り、その安全が確保されないからだ」と語りました。

防衛産業の発展に関して、イスラム体制が考える重要な要素のひとつは、軍事分野で倫理に注目することです。そのため、防衛力の強化におけるイランの活動には制限があり、化学兵器や核兵器などの大量破壊兵器は、宗教的、信条的な基盤により、イランでは禁じられています。

また、最高指導者は防衛設備の購入についても語りました。ハーメネイー師はこれについて、覇権主義国は、イランが一部の国から防衛設備を購入することに不満を抱いているとし、「これらの大国は、公平や理性を主張し、他国が一部の防衛設備を持つ資格を有するか否かについて語っているが、一方で彼ら自身は道徳的原則を全く守っていない」としました。

概して、安全保障の実現においては、防衛力と攻撃力が第一です。そのためイランは、防衛面でのニーズを完全に満たすため、防衛産業の自給自足と共に、防衛システムの購入など、自国の防衛力の強化に必要な措置を講じています。その最近の例として、ロシアからのミサイル防衛システムS300の購入が挙げられます。明らかに、イランは、通常防衛において必要と判断されるもののために、他国から許可をとることはありません。そして、あらゆるカテゴリーにおいて自国の防衛力を完成させるために、防衛産業の強化や通常の軍事協力を行います。ハーメネイー師が今回、語った事柄は、イランの防衛政策におけるこのような原則を強調するものとなっています。

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