イラン外相が、国連事務総長にサウジ抗議の書簡
(last modified Mon, 10 Oct 2016 11:09:21 GMT )
10月 10, 2016 20:09 Asia/Tokyo
  • イラン外相が、国連事務総長にサウジ抗議の書簡

イランのザリーフ外務大臣が、国連事務総長に書簡を送り、イエメンの首都サヌアに対するサウジアラビアの空爆を非難しました。

サウジアラビア連合軍の戦闘機は8日土曜夕方、サヌアで行われていた葬儀を数回にわたり攻撃し、この攻撃でおよそ900人が死傷しました。

イルナー通信によりますと、イランのホシュルー国連大使は、国連事務総長に対して、ザリーフ大臣の書簡を安保理の文書として登録、公表することを求めました。

ザリーフ大臣の書簡の内容は以下の通り。

 

国連事務総長殿

9月8日にイエメンの首都サヌアで行われていた葬儀場へのサウジアラビアの戦闘機の悲劇的な恐ろしい空爆に対して、イランイスラム共和国政府の強い嫌悪と怒りを表明したいと思います。

国連の人道問題担当調整官によって発表された当初の統計によれば、この攻撃の死傷者は640人といわれています。この恐ろしい攻撃は再度、イエメンの人々、人命に対する侵略者の完全な無視を示すものであり、この1年半で女性や子供を含む数千人を死亡、負傷させ、300万人以上の難民を生じさせ、イエメンを崩壊の目前に進めた数千件もの攻撃の新たな例です。

サウジアラビアのみならず、サウジが主導する連合軍のイエメン侵略を支持してきた人々は、この1年半、イエメンで行われてきた戦争犯罪に関与し、それに対して責任を取るべきです。

明らかに民間人やインフラに対するサウジの攻撃は、一部の西側諸国の幅広い支援なくしては実現されませんでした。こうした支援には、武器の供与、情報協力、燃料の空輸、共通の計画といったものが含まれています。

イエメンの状況の悪化、最近のサヌアの葬儀への攻撃などから生じる大規模な破壊に注目し、イランの赤新月社は、イエメンの人々への医療支援、イランの病院での負傷者の受け入れを含む人道支援を提供する用意があります。これに関して、貴方に対し、イランからサヌアへ人道支援を運ぶ輸送機の派遣に向け、必要な措置を講じることを要請します。

この問題に配慮し、ご回答いただければありがたく思います。