一日一冊、本の紹介(28)
「250歳の人間」という本は、イスラムの預言者の時代からシーア派12代目イマーム、マハディまでの、すべてのイマームの人生を扱い、1975年以降のイランイスラム革命最高指導者ハーメネイー師の表明を紹介しています。
これらの表明は、イマームたちの政治的な生き方に集中したもので、その軸は、彼らが生きた時代を一様に見つめることの重要性にあります。
「250歳の人間」という本は、イマームたちが生きた時代、イスラム統治体制の形成という真の目的を達成するために、さまざまな戦術が用いられたことを強調しています。第1章は、イスラムの預言者ムハンマドの政治人生を振り返っています。預言者のイスラム統治の時代に起きた出来事は、イマームたちの人生を映し出しており、最初の250年のイスラムの純粋な流れを知るための指標となっています。
本の半ばに出てくる、イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師の表明は、イスラム社会、特にシーア派3代目イマーム、ホサインが殉教したアーシュラーの出来事の後から、救世主マハディがイマームを務めた時代の到来までの政治的、社会的な状況を説明しています。この本のタイトルは、ハーメネイー師の言葉から取られたもので、イマームたちの政治生活に対するハーメネイー師の見解を示しており、このような名前がつけられた理由について、本の序章で詳しく述べられています。
この本には次のようにあります。
「預言者は慎重かつすばやく行動していた。いかなる問題においても、時が過ぎるのを許さなかった。個人的な楽しみなどの時間を持ち、その存在にはいかなる弱点も見られなかった。彼は清らかな人間であり、そのことは、影響力において最も重要な要素である。私たちは学ばなければならない。人々からもそのような言葉をたくさんかけてほしい。私も学ばなければならず、責任ある立場につく人々は学ぶ必要がある。行動による影響力は、言葉によるそれよりもはるかに深くて包括的なものである。預言者は決然としていた。決して二面性のある言葉を発したことはなかった」
「250歳の人間」という本は、アラビア語に翻訳され、レバノン、シリア、イラク、一部のペルシャ湾岸諸国でも刊行されています。イランでも何度も増刷され、さまざまな年齢層や職業を持つ多くの読者の支持を得ています。