ザリーフ外相、「他者の情勢不安と引き換えに安全を手に入れるのは非現実的」
2月 19, 2017 19:52 Asia/Tokyo
イランのザリーフ外務大臣が、ミュンヘン安全保障会議で、「共に結びついている世界において、他者の情勢不安と引き換えに安全を得るのは非現実的なことだ」と語りました。
イルナー通信によりますと、ザリーフ外相は、19日日曜、ミュンヘン安全保障会議で演説し、中東にテロが広まった要因は、アメリカの挑発をはじめとする外国軍の介入にあるとし、「イラク、バーレーン、シリアなどの中東の危機は軍事手段では解決できない。この危機の解決には政治的な対話が必要だ」と強調しました。
また、一部の地域外の国の中東への干渉を批判し、「こうした干渉により、地域の情勢が悪化している。中東に安定をもたらすためには、すべての地域諸国が協力すべきだ」と語りました。
さらに、イランはあらゆる脅迫に対抗する用意があると強調し、「制裁はイランとの協力の最良の方法ではない。その最良の方法は、相互尊重だ」と語りました。
ザリーフ外相は、地域におけるイスラムを名目にしたテロ思想の拡散を批判し、「地域でイランを過激派に位置づけようとする思想を、イランは、地域の情勢不安の要因であり、不当なものと見なす」と語りました。
また、イランの核合意に触れ、「核兵器は国の安全を保障するものとはならない。なぜなら、世界が核兵器から完全に解放されるべきときが来たからだ」と述べました。
ザリーフ外相は、「信頼醸成、治安確立、テロ・過激派・暴力への対策は、世界のすべての国の義務であり、ミュンヘン安全保障会議の開催は、これらの分野における肯定的な協力につながる」と述べました。
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