ミャンマーでのイスラム教徒の危機の継続に、イランが反応
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イラン外務省のガーセミー報道官
イラン外務省のガーセミー報道官が、「ミャンマーで、依然としてロヒンギャ族のイスラム教徒が危機的な由々しき状況に遭遇しており、また同国の政府が警告を無視していることから、現状がさらに悪化して現代史上最悪の人道上の危機に発展する可能性がある」と語りました。
ガーセミー報道官は30日土曜、ミャンマーのイスラム教徒の危機的な状況が続いていることに反応し、「各国の政府や要人、国際機関や国際世論の要請や警告にも関わらず、ミャンマー政府が国際社会の要請を無視したままの状態が続いているが、これは容認できない現状である」と述べています。
また、「イラン大統領と国連事務総長との協議や、テヘランやニューヨークにおけるイランのザリーフ外務大臣とイスラム諸国の外務大臣らとの会談、ミャンマー難民に対するイラン国民からの人道支援の提供、バングラデシュにおけるロヒンギャ族の難民の惨状を世界に報道するという、イランの国内外向けのメディアの努力は、この危機の早急の解決に寄与しようとする、イランの外交・政治的な努力のごく一部に過ぎない」としました。

また、バングラデシュ政府によるミャンマー難民の受け入れといった人道上の措置について触れ、「各国や国際機関、全てのNGOは、バングラデシュとともにミャンマーの難民発生を食い止め、更なる人道支援の提供や難民への対処に向け、行動を起こすべきだ」と強調しています。

イランでは、スンニー派やシーア派を含めた要人や政府関係者がこれまでに何度も、ロヒンギャ族のイスラム教徒に対するミャンマー政府軍や過激派仏教徒の犯罪行為を非難するとともに、国際社会に対しこうした犯罪の阻止に向けて措置を講じるよう求めています。

これに関して、イラン南東部の都市ザーヘダーンで金曜礼拝を先導するスンニー派の説教師、モウラヴィー・アブドルハミード・エスマーイルゼヒー師は、「国際社会は圧制者や犯罪者に抵抗すべきだ」と強調し、世界がミャンマーのイスラム教徒の虐殺を非難すべきだとしています。