週刊イラン
この1週間に起こった主な出来事です。 イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、科学の分野の若いエリートたちを前に演説しました。 イランの国民と体制責任者が、アメリカのトランプ大統領の愚かな発言に対して回答しました。 イラン第一副大統領がトルコを訪問しました。 イランとロシアが、地域情勢について話し合いました。

先週、イランの科学の分野の優れた学者や若いエリートたち数百人が、最高指導者のハーメネイー師と会談しました。
ハーメネイー師はこの会談で、大悪魔の策略に対して賢明さを保つ必要性に触れ、政治的な依存は、非常に危険であり、各国の国民の災いの源になるとしました。
ハーメネイー師は、イランがアメリカへの依存を完全に断ち切ったことに触れ、次のように述べました。
「敵は、イランの活動や変化をつぶさに観察し、イランが、依存した後進的な国から、政治、防衛、科学の点で力を増し、影響力を持つ国になったことに完全い苛立ち、強い懸念を抱いている」

ハーメネイー師は、核合意を巡る最近の雰囲気について、国民、体制関係者、政治やメディアの関係者に7つの重要な事柄を勧告しました。その7つとは、イランの革命的な国民にアメリカが敗北を喫したこと、アメリカの策略に対して注意を怠ってはならないこと、イランの力の要素を強化すること、敵の吹込みを無視すること、防衛力をつけること、ヨーロッパの行動を分析すること、抵抗経済とその原則を真剣にとらえることとなっています。
イラン国民は、1979年のイスラム革命勝利当初から、多くの脅迫や陰謀を退けてきました。これらの陰謀は、イラン国民にダメージを与えるためのものでした。核合意も、実際、アメリカにとって、愚かな発言や根拠のない主張の下に、敵対的な行動を隠すための口実です。
ハーメネイー師は、アメリカの大統領や政府は、イランや地域の情勢を理解していないために、遅れた考えを持っているとし、次のように語りました。
「彼らは革命的で発展を遂げ、若々しく敬虔なイランという国を、50年前に引き戻そうとしている。とはいえ、それが不可能であることは明白だ。しかし彼らは、考えが遅れているために、この事実を理解することができない。そのため、イラン国民から何度も敗北を喫し、目算を誤っている」
アメリカの目的は、地域や世界でイランのイメージを悪くし、孤立させることにあります。
アメリカは、卑劣なやり方で、イランの防衛的、革命的な機関を破壊しようとしています。この中でイランのイスラム革命防衛隊に根拠のない非難を浴びせ、テロ組織ISISと戦い、虐げられた人々の権利を守っているこの組織を制裁の対象にしました。

は、声明の中で、イランの国民や体制責任者の支持に感謝を述べ、トランプ大統領の侮辱的な発言に対し、次のように回答しました。
「アメリカ大統領の革命防衛隊に対する新たな圧制的制裁の行使は、地域の地図を変更し、イスラム諸国を分裂させ、弱めようとするアメリカ政府とシオニスト政権イスラエルの政治家の政策を失敗させることに、革命防衛隊がいかに重要な役割を果たしているかのあらわれである」
この声明では、イランのミサイル防衛力の拡大と、覇権主義者やシオニストに対する戦いの継続を革命防衛隊が強く決意していることが強調されています。
イランイスラム革命防衛隊のジャアファリ総司令官も、これについて、「敵は、イランの偉大なる国民に対する無意味な脅迫により、敵に対抗するための防衛力の準備の向上が、今も、イランの体制の絶対的な優先事項であることを我々に示した」と語りました。
地域の脅威を取り除き、平穏を確立し、安全保障を高めるためのイランの軍事計画において、戦略的な優先事項である防衛力や抑止力の拡大は、イランの地域や世界との協力という原則の基盤です。イランのハータミー国防軍需大臣は、先週木曜、ロシアのショイグ国防大臣と電話で会談し、イスラム革命防衛隊のテロとの戦いにおける役割への、ロシア政府の支持や立場に感謝を述べ、「革命防衛隊は、イランや地域諸国の政府、国民にとって、テロとの戦いにおける力強い片腕であり、いかなる勢力も、革命防衛隊からこの責務を退けることはできない」と語りました。
ミサイル能力に重点を置いた、イランの抑止力や安全保障の向上は、イランの防衛力をはかり、敵の戦略を知る上での革命防衛隊の役割を非常に重要なものにしています。

イランのバーゲリー参謀本部議長は、先週、軍事使節団を率いてシリアの首都ダマスカスを訪問しました。バーゲリー議長はダマスカスで、シリアのアサド大統領、アルフレジ国防大臣、アイユーブ参謀総長、その他の関係者と会談しました。
バーゲリー議長とアルフレジ国防相は、この会談で、地域の軍事、安全保障、戦略上の問題について話し合い、テロや過激派との戦いに向けた両国の協力を継続する必要性を強調しました。バーゲリー議長はまた、アサド大統領との会談で、シリアの国民と政府へのイランの支援の継続を強調しました。

イランのジャハーンギーリー第一副大統領は、トルコを訪問し、同国の政府高官と会談しました。
ジャハーンギーリー第一副大統領は、先週、代表団を率いてトルコの首都アンカラに入りました。ジャハーンギーリー第一副大統領は、アンカラでの会談を終えた後、D8途上8か国経済協力機構サミットに出席するため、イスタンブールを訪れました。このサミットは、ジャハーンギーリー第一副大統領が、開催国や参加国の関係者と会談を行うための機会を整えました。
ジャハーンギーリー第一副大統領は、トルコのエルドアン大統領との会談で、地域問題、テロや過激派との戦いにおいて両国が協力する上での、イランとトルコの共通の立場に触れ、「各国の領土保全と、地理的な境界の維持、地域の安全と安定の強化、テロとの戦いは、イランとトルコの共通の目標だ」と語りました。一方のエルドアン大統領もこの会談で、さまざまな分野におけるイランとの関係拡大に向けた強い決意を強調し、「両国の協力を拡大するため、障害を取り除き、互いの可能性や経験を活用すべきだ」と語りました。
ジャハンギーリー第一副大統領は、アゼルバイジャン共和国のアリエフ大大統領との会談で、「イランは、地域諸国との調整により、地域の人々のために平穏を確立し、世界の大国が地域にもたらした危険な脅威からイスラム諸国を解放するためにテロ組織と戦っている」と語りました。
D8途上8か国は、イラン、トルコ、パキスタン、バングラデシュ、インドネシア、マレーシア、エジプト、ナイジェリアが参加し、加盟国の経済協力を強化、拡大する目的で、1997年から活動を開始しました。ジャハーンギーリー第一副大統領は、D8経済協力機構サミットで演説した際、イスラム諸国の協力に関して重要な点に触れ、D8は、イスラム諸国の協力を強化するための機会だとしました。

先週、ウズベキスタンのカミーロフ外務大臣が、政治、経済代表団を率いてテヘランを訪問しました。カミーロフ外相はこの訪問で、ザリーフ外務大臣をはじめとするイランの政府高官と会談し、石油、天然ガス、観光、技術、農業、自動車製造、トランジットに関する両国の協力の拡大について、3者、4者協議を行いました。
イランとウズベキスタンは、宗教や文化の面で多くの共通点を有し、古い歴史を持つ地域の重要な国です。両国の関係は、ソ連崩壊後の中央アジア共和国の独立後、新たな局面を迎えました。イランのシャリーアトマダーリー商鉱工業大臣は、「両国の合意により、貿易額はおよそ4億ドルから、10億ドルにまで拡大することが期待される」と語りました。

先週、IRIBのアリーアスギャリー総裁が、イラク、レバノン、シリアを訪問しました。アリーアスギャリー総裁は、レバノンを訪問した際、同国のアルメナールチャンネルを視察しました。また、IRIBとレバノンのシーア派組織ヒズボッラーの間で、文化・メディア協力に関する合意書が締結されました。IRIB総裁はまた、ヒズボッラーのナスロッラー事務局長と会談しました。