1月 03, 2018 23:18 Asia/Tokyo
  • イラン国民のイスラム体制を支持するデモ行進(3日水曜)
    イラン国民のイスラム体制を支持するデモ行進(3日水曜)

この数日、イランの一部の都市で、物価の高騰や失業問題、生活状況の問題、経営破綻した金融機関の預金者への未対応により、抗議集会が行われています。

この抗議は、一部の地域で、衝突や破壊行動に発展し、報告によれば、数名が死傷しているということです。

イランの暴動

 

この状況は、多くの疑問や憶測を生み出しています。多くの外国のニュースメディアは、アメリカやサウジアラビアの要人のツイッターにより、この流れに便乗し、それを、体制の根本に反対する体制転覆の運動に見せようとしています。

テヘラン大学の前の暴動

 

イラン国民の敵の、テロ組織モナーフェギンに対する歓迎は、アメリカ政府の声明により、彼らの満足が頂点に達していることを示しています。

重要な疑問点は、この出来事をどのような想定に基づき見るべきか、ということです。第一に、この抗議の激しさは一部のイスラム体制に反する者が吹き込むほどのものなのでしょうか、第二に、あるいは国内の経済問題や社会問題に関係のない外部から導かれた問題だと想定すべきでしょうか。

また、第3に、この問題を白でもなく黒でもなく、グレーゾーンに存在するものなのかと捉えるべきなのでしょうか。アルマヤーディンテレビのインタビューにおけるイラン国家安全保障最高評議会のシャムハーニー書記の発言は、一部の見方に対する回答だとすることができます。

シャムハーニー書記

 

シャムハーニー書記は、1日月曜、この出来事を分析する中で、インターネットでこのところイスラム体制に反対して起きている事柄は、イラン国民に対する代理戦争であり、イランの状況に関するメッセージやハッシュタグによって、アメリカ、イギリス、サウジアラビア、そのほかの国が誘導したものだと強調しました。

また、「外国の干渉の目的とは、イランの発展の阻害であり、彼らは国を内側から崩壊させようとしている」と語りました。

さらに、この抗議運動の原因を分析する中で、それは、人々が経済的状況に満足していないことによるものだとしました。

イスラム革命の経験は、外国の脅迫や、経済以外の問題が、国を脅かす力を持っていないということを示しています。一方、経済問題や、雇用や生産の状況改善への注目を怠ることは、社会の損失をもたらすことになります。

合法的な抗議

 

明らかに、これらに関する問題について語ることは、人々の権利であり、社会の躍動性を示すものです。この点で、イスラム体制において、憲法の重要な原則として人々が問題を語り、人々の要求を調査する上での合法的な可能性が予想されていたことに、疑いの余地はないでしょう。不満を表明するための集会の開催も、社会の基本的権利のひとつであり、合法性を持っています。

この問題に関してそのほかの重要な点には、経済的腐敗や、議院の関与を調べる中での司法権力の活動のあり方、という事柄が挙げられます。司法権力は、人々の権利を守り、懸念を取り除き、問題を克服するために必要な法を制定するため、行政機関とともに活動します。これに関して、有識者の批評や問題を伝える中でのメディアの活動も、多くの疑惑を解消し、間違った憶測に回答を示すことができます。これらの活動はすべて誤りから正しい事柄を明らかにしています。とはいえ、外部の破壊的な動きを無視すべきではありません。この動きは、イランの一部の都市で5日間に渡り発生している苦い出来事を形作ったのです。

このため、この出来事を分析し、その裏を明らかにする中で、生活問題や政府に対する人々の実際の要求と、イラン国民の敵の目的を分別しなければならないのです。

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