アメリカ中央軍司令官、イランの弾道ミサイルの性能向上を認める
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アメリカのジョセフ・ヴォーテル司令官
アメリカ中央軍の報道官をつとめるジョセフ・ヴォーテル司令官が、イランの弾道ミサイルの性能が日々向上していることを認めました。
ヴォーテル司令官は、27日火曜、下院の軍事委員会で、「イランの弾道ミサイルの数が日々増えていることが、アメリカの懸念の種ではない。イランのミサイルの性能が日々向上していることも、アメリカの懸念材料になっている」と主張しました。
また、ロシアと中国が中東や東アフリカで勢力を伸ばそうとしているとして、この2カ国は、イランと多面的な協力を行おうとしており、核合意は、イランが上海協力機構の加盟国となることで、中国やロシアとの更なる協力の道をイランに対して開いているとしました。
さらに、サウジアラビアに落ちたイラン製のミサイルの破片だとする鉄くずを示した、アメリカのヘイリー国連大使の国連安保理理事国向けのパフォーマンスに触れ、フーシ派の軍は沿岸警備用の防空システムを保有しており、これはイランが提供したものだと主張しました。
ヴォーテル司令官は、シリアにおけるイランの進出に触れ、「アメリカはシリアにおけるイランの活動を減少させようとしている」と述べました。
また、地域におけるアメリカの対イラン戦略について、「イランの弾道ミサイル能力を抑制し、イランの核武装を防ぐことが、アメリカの地域における目的だ」としました。
アメリカは、地域における軍事駐留を正当化するためにイラン恐怖症を広めようとしており、根拠のない主張を提示して、西アジア地域、特にテロとの戦いにおける、イランの建設的な役割に圧力を加えています。
イランのミサイル計画は完全に防衛と抑止力のためであり、他国に対する脅威ではありませんが、アメリカは完全に合法的な行動を脅威であるかのように見せかけ、地域における失敗を隠そうとしています。