イラン外務次官、「核合意合同委員会はアメリカへの対抗で見解一致」
イランのアラーグチー政治担当外務次官が、オーストリア・ウィーンで行われた核合意合同委員会の終了後、「この会合で、誠意を持って核合意を完全に履行し続けることに関して、アメリカに対抗する見解の一致が見られた」と語りました。
イルナー通信によりますと、アラーグチー外務次官は16日金曜夜、核合意合同委員会の会合は、主に、アメリカのトランプ大統領が作り出した雰囲気の影響を受けていたとして、「この会合ではすべての参加者が、核合意に対する支持と、この国際合意を継続したいとする意向を強調した」と語りました。
トランプ大統領は、イランと6カ国の核合意は、イランにのみ利益をもたらすと主張し、その内容を変えるか、可能な場合、それを破棄するよう求めています。
この中で、トランプ大統領は1月12日、核問題関連の制裁の停止を延長しましたが、核合意の一部の内容の変更、イランの軍事施設の査察、イランのミサイル制裁を核合意にとどまる条件として挙げ、「議会とヨーロッパ諸国がこの条件を実行しなければ、次の期限には、この制裁の停止を延長せず、核合意を破棄する」と語りました。
アラーグチー次官は、「イランは、アメリカによる提起は核合意違反だと見ている。核合意において、誠意を持って、建設的な雰囲気の中でこの合意を実施することは、すべての参加国の責務だからだ」としました。
また、このイランの立場は、ほぼすべての核合意参加国に受け入れられているとしました。
アラーグチー外務次官は、さらに、「今回の核合意合同委員会の会合では、核合意に沿って出されるべき、航空機関連の許可の発出の遅延など、アメリカによる核合意違反についての詳細な報告が出され、これについて議論された」と語りました。
シュミット副事務局長も、16日夜、今回の核合意合同委員会の終了後、「すべての参加国は、核合意の効果的な実施と、核関連の制裁の解除を強調している」としました。
イランと6カ国の核合意は、2016年1月から実施されていますが、アメリカ政府は核合意の一員でありながら、常にこの合意に違反しています。