ドキュメンタリー・イラン(5)-テヘラン西方ガズヴィーンのアミーニー邸宅 (日本語のナレーション付)
今回は、テヘラン西方のガズヴィーンにあるアミーニー邸宅をご紹介してまいりましょう。
アミーニー邸宅は、ガズヴィーン市内にある壮麗な邸宅で、今から120年ほど前、ガージャール朝ナーセロッディーンシャーの時代に、アミーニーという名前の著名なじゅうたん商人によって建設されました。この建物の壁や天井には、イラン独自の装飾芸術である鏡細工や漆喰細工が施されています。
室内には赤いじゅうたんや、背もたれ用の硬いクッションがおかれていることから、室内がより暖かい雰囲気に満ちています。また、東側と西側に3つの広間があり、広間を仕切る美しいステンドガラスの装飾のついた扉が設けられていることから、この邸宅の美しさがさらに増しています。
この邸宅の広間に用いられている色鮮やかなステンドグラスの装飾は、オルスィーと呼ばれ、これは、イスラム建築・芸術の中でも最も重要かつ美しいものとされ、広間の仕切りや窓に使用され、特別な位置づけにあります。
オルスィー装飾の重要な特徴の1つは、見る者をうならせる見た目の美しさに加えて、十分な量の太陽光線を室内に取り入れる力があることです。窓にオルスィー装飾が施されていることで、外からは室内が見えないようになっていることから、過去にはこの装飾が多用されていました。
この邸宅に使われているオルスィー装飾のうち、9カ所は桑の木で、5カ所はくるみの木でできています。
この邸宅の建設には建物自体に18年、扉やオルスィー装飾の細工に9年、あわせて27年を要しています。
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