7月 31, 2020 23:11 Asia/Tokyo
  • ハーメネイー師
    ハーメネイー師

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、「イラン国民に対するアメリカの制裁は犯罪である」と語りました。

ハーメネイー師は31日金曜、イスラム教徒の重要な祝祭の1つ・犠牲祭に際してのテレビ演説において、「敵の制裁行使目的には、中・短期的な目的のほか、長期的な目的や付随的な目的が含まれる」とし、「短期的な目的としては、イラン国民を疲弊させることが挙げられ、中期的な目的はイランの学術面での発展の阻止、そして長期的な目的にはイラン経済の崩壊、そして国や政府の破綻狙いが挙げられる」と述べています。

また、「彼らの付随的な目的としては、地域における各抵抗組織とイランの関係の遮断が指摘できる」としました。

さらに、「悪意を抱く敵が、制裁行使により望んでいたものは達成されておらず、また今後も無理であり、それは彼ら自身も認めている」と語っています。

そして、「アメリカは事実を歪曲し、正反対に提示しようと工作している」とし、「歪曲という行為の目的は2つある。1つは民心に打撃を与え意欲を萎えさせることであり、もう1つは制裁による問題の解消のための誤った方向性を示すことだ」と述べました。

ハーメネイー師はまた、「今日、アメリカイランに要求している内容は原子力産業の完全な停止、防衛力の大幅な削減、地域での権力の放棄である。だが、これらの要求を呑んだとしても、それでアメリカが確実に引き下がることはないだろう。それに、賢明な考え方のいずれも、侵略者を押しとどめるために彼らの要求を呑めとは言っていない」としています。

さらに、「敵、即ちアメリカの抱える問題は実に甚大で、イランが抱える問題とは比較にならない」とし、アメリカの現在の問題として異常な階層格差や人種差別、経済問題、大規模な失業問題、新型コロナ制御における問題、さらに警察による残忍な行動や殺害、拷問にまで発展している社会行政管理の脆弱さを指摘し、「今やアメリカは世界レベルで忌み嫌われ、孤立している」と語りました。

そして、「アメリカで今現在起こっていることは、灰燼の中で燻っている火種のようなものであり、これを弾圧しても再燃してアメリカの現体制を破壊することになる。それは、米現体制の政治・経済哲学は誤っており、いずれ滅亡する運命にあるからだ」と述べています。

また、「アメリカの核合意離脱後、残念ながらわが国は長期間待ちぼうけを食わされながら、ヨーロッパ側の約束が実行されずそのままになっている」とし、「ヨーロッパは、アメリカの制裁に立ち向かうために何ら行動を起こしておらず、ヨーロッパが制裁回避策として創設した特別目的事業体・インステックスなるものも、所詮は玩具であり、実現・実用化には至らなかった」としました。

最後に、この演説の締めくくりとして、「制裁による問題を解消するには、アメリカを前に引き下がるのではなく、国内の可能性を活性化させることだ」と語っています。

 

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