イラン北西部の麗しの古都アルダビール(2)
アルダビールはイラン北西部の大都市で、アルダビール州の中心都市でもあります。この都市は、イスラム伝来以前からアーザルバーイジャーン地方の中心都市となっています。
アルダビール旧市街には、今から約250年ほど前のザンド朝時代から残るイブラーヒーミーの旧邸宅があります。
この旧邸宅の母屋は、地上階と地下階の2層構造になっています。
この建物の広間に施されている装飾には、イスラム建築独特の装飾でムカルナスと呼ばれる、鍾乳石が連なったような持ち送り構造、石膏の浮き彫り、さらには絵画や碑文などがあげられます。
また、アルダビール郡内にある史跡としては、水が流れる橋脚部分が7つのアーチ状になっているハフトチェシュメ橋も挙げることができます。
この橋は、今から500年ほど前のサファヴィー朝時代に建造されました。
さらに、この町にはシェイフ・ジェブラーイールの墓廟もあります。この墓廟は、サファヴィー朝の王族の先祖に当たるシェイフ・サフィーオッディーン・イスハク・アルダビーリーの父親の墓とされています。
この墓廟は、今からおよそ500年前に建造されたもので、その庭園の中ほどに、八角形状のセイエド・アミーノッディーン・ジェブラーイールの墓があります。
この墓廟は、アルダビールから3km離れたキャルホラーン村に位置しています。
なお、アルダビールはイラン国内で最も重要なハチミツの生産地の1つとなっています。
アルダビールでは、ハチミツはミツバチがどの花からミツを採取したかに基づいて、レンゲミツやタイム・ミツ、カモミールミツなどに分類されます。
これらのハチミツにはいずれも、独自の風味や色彩があり、特殊な疾病の治療により適しているとされています。
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