米紙「イスラエル存続の唯一の理由は米」「ホワイトハウスがネタニヤフ氏に大きく影響」
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米紙WSJウォールストリート・ジャーナルが「シオニスト政権イスラエルのネタニヤフ首相は、自政権が存続できている唯一の理由はアメリカだと考えている。このため、ホワイトハウスは同首相に対して大きな影響力を持っている」と報じました。
(last modified 2025-08-16T09:55:59+00:00 )
7月 28, 2025 15:48 Asia/Tokyo
  • イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相  左:ドナルド・トランプ米大統領
    イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相  左:ドナルド・トランプ米大統領

米紙WSJウォールストリート・ジャーナルが「シオニスト政権イスラエルのネタニヤフ首相は、自政権が存続できている唯一の理由はアメリカだと考えている。このため、ホワイトハウスは同首相に対して大きな影響力を持っている」と報じました。

WSJによりますと、ある米国政府高官は「ホワイトハウスはイスラエルと緊密に連携し、ネタニヤフ首相に対する大きな影響力を持っている。それはイスラエル首相自身が、シオニスト政権存続の唯一の理由・拠り所が事実上アメリカであることを熟知しているからだ」と述べています。

【ParsToday国際】イスナー通信によりますと、トランプ米大統領は問題発生時にはネタニヤフ首相と直接協議しており、最近では、イスラエル軍がガザ地区のカトリック教会を攻撃した後にネタニヤフ首相と会談し、起こったことの経緯に関する声明を発表し説明するよう求めています。

WSJはさらに「しかし、教会への攻撃など、シオニスト政権の最近の攻撃の一部は最大のイスラエル同盟国からも否定的な反応を引き起こし、トランプ政権がイスラエルの行動抑制のため介入・奔走する破目になった」と報じました。

また「トランプ政権はここ数日、シリアとガザにおけるイスラエルの行動に失望を示している。一方、MAGA(Make America Great Again;アメリカ合衆国を再び偉大な国にする)運動に参加するドナルド・トランプ支持者らは、トランプ大統領のネタニヤフ支持への批判を特に強めており、ネタニヤフ首相が米国を地域紛争にさらに深く巻き込むことを懸念している」としています。

イスラエル政府は今月、宗派間の暴力から少数派のドルーズ派(レバノンを中心に、シリア・イスラエル・ヨルダンなどに存在するイスラム教系の宗教)を守るためと称して、シリア首都ダマスカスにある同国軍本部と大統領官邸を爆撃しました。

一方、WSJは「トランプ政権はイスラエルの侵略行為の一部に眉をひそめてはいるが、今までの対イスラエル支持により、シオニストが牛耳るこの政権を益々のさばらせた有責者であることに違いない」と分析しています。

加えて「イスラエルが昨今において益々大胆不敵になっているのは、トランプ政権からの支持が一因となっている。トランプ大統領が去る6月にイスラエルの対イラン攻撃への加担を決定したことで、両者は初めて戦争の舞台で行動を共にすることとなり、これによりイスラエルは、米国が西アジアにおけるイスラエルの目標を支持し、賛同しているという印象を持つようになった」としました。

バラク・オバマ元米政権時代の元駐イスラエル米国大使ダン・シャピロ氏は、「シリアとガザにおける最近の爆撃をめぐる緊張は、米国が玉虫色のメッセージを送ったこととイスラエル側の誤解にある程度起因している」と語っています。

WSJはまた「トランプ政権はこれまで、イスラエルによるガザ地区とレバノンへの行動を容認し、先月のネタニヤフ首相によるイラン攻撃も阻止しなかった。しかし、シリアに関してはトランプ政権が当初、アハメド・アル=シャラア(通称;ジャウラニ)・シリア暫定大統領と過激派のつながりに関するイスラエルの懸念を表明したことを受け、イスラエルに赤信号を出した格好となっている」と報じています。

トランプ氏の「アメリカ第一主義」を支持する保守系雑誌『アメリカン・コンサバティブ』のエグゼクティブ・ディレクター、カート・ミルズ(Curt Mills)氏は「彼はイスラエルをさらなる戦争の道へと導き、アメリカをもさらなる戦争の道へと導いている。ネタニヤフ氏は決断を下す際に大胆不敵であり、あるいは益々のさばり傲慢になって、アメリカに支持を求めてくると言うべきだろう。これにより、状況はさらに著しく不安定なものとなっている」とコメントしました。

 


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