イラン新政権の対外政策ー世界との賢明な交流・近隣諸国の重視
(last modified Sat, 07 Aug 2021 09:06:55 GMT )
8月 07, 2021 18:06 Asia/Tokyo

エブラーヒーム・ライースィー氏が第8代イラン大統領就任の正式演説において、自らの新たな外交政策アプローチとして、地域・国際舞台での国益確保を重視する構えを示しました。

ライースィー新大統領は5日木曜、各国の政界の要人や関係者ら、そして地域・国際機関の代表者らを前に就任宣誓を行った後、「イランの新政府は、世界との賢明建設的な協力・交流など、国力のすべての手段を使用して、イランの国益を確保する」と強調しています。

同時に、自らの政権の対外政策上の優先事項として、地域・近隣諸国を重視することを挙げ、イランの国力強化の目的として「地域におけるイランの力は安全保障を生み出すものだ」と述べました。

1979年のイスラム革命の勝利後、イランの外交政策上の最も重要かつ最優先事項は、近隣諸国との関係の拡大とされてきました。実際、イランは近隣・地域諸国の安全と安定を、自らの安全・安定と見なしています。

イランは、地域の協力と対話を、地域の平和と平穏を確立するための重要かつ基本的な原則と見なしています。これに関連して、ライースィー新大統領は、彼の外交政策を説明する中で、近隣諸国と地域に友好の手を伸ばすと述べました。

西アジア情勢における過去10年間の経験は、イランの地域における可能性がこの地域の国々の平和と安定に貢献してきたことを如実に物語っています。テロ組織ISISとの戦いにおけるシリア・イラク両政府に対するイランの揺るぎない現場支援と、このテロ組織の敗北は、地域を越えた脅威に対抗する地域諸国の政権や諸国民を支援する上でのイランの地域的なパワーの行使を明確に示しています。

イランは防衛、軍事、経済、科学、産業の分野で優れた能力を持っており、これらの能力は近隣諸国や地域に奉仕するものであり、決してそれに反することはありません。イラン新大統領が就任式にて地域・近隣諸国の当局者に明らかにしたように、イランの地域的な力は地域外勢力や覇権主義勢力に対してのみ使用されることになります。

こうした状況において、イランは常に、地域内対話こそ地域の危機の解決法とみなしており、地域外勢力の介入や進出を地域の安全や安定への弊害だと考えています。

地域・近隣諸国とイランの広範な交流・協力および関係は双方の利益になり、これがうまく達成されれば、世界的な打撃や制裁などの手段といえど、これらの国の経済・政治的利益に影響を及ぼすことはできません。

イランは、近隣諸国の進歩と発展を自らの利益とみなしていますが、それは、地域・近隣諸国の進歩と発展が西アジア地域における安全と安定の根本の強化につながることによります。

イランと近隣諸国、西アジア地域にはさまざまな共通点があります。ライースィー新大統領はこの重要な原則を踏まえ、外交政策を説明するにあたり、近隣・地域諸国との交流のさらなる拡大を強調しているのです。

 

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